重賞ウィナーレポート

2019年04月06日 阪神牝馬S G2

2019年04月06日 阪神競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ミッキーチャーム

プロフィール

生年月日
2015年02月07日 04歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:9戦4勝
総収得賞金
165,488,000円
ディープインパクト
母 (母父)
リップルスメイド(GB)  by  Dansili(GB)
馬主
野田 みづき
生産者
三嶋牧場 (浦河)
調教師
中内田 充正
騎手
川田 将雅
  • この放牧地でミッキーチャームとカンタービレは同じ時を過ごした
    この放牧地でミッキーチャームとカンタービレは同じ時を過ごした
  • フランス産の資材で作られた厩舎
    フランス産の資材で作られた厩舎
  • 三嶋牧場野深分場のエントランス
    三嶋牧場野深分場のエントランス
  • 山の麓まで広がる豊かな放牧地
    山の麓まで広がる豊かな放牧地

 桜並木が艶やかに彩った阪神競馬場で6日、サンスポ杯阪神牝馬ステークス(G2)が行われ4番人気のミッキーチャームが好位追走から直線で抜け出して重賞初勝利を果たした。

 ミッキーチャームは父ディープインパクト、母リップルスメイド、母父ダンシリという血統で1960年に開場され、生産から育成・調教までこなす三嶋牧場(浦河町)の生産馬。これまでにメイショウベルーガ、メイショウカンパク、最近ではカンタービレ(2018年ローズS(G2)1着)、ダノンキングリー(2019年共同通信杯((G3)1着)、ケンタッキーダービー(G1)に挑戦したマスターフェンサーなど活躍馬が生産されている。

 同牧場野深分場の中村公昭場長は「秋華賞(G1)で2着という結果を残していますのでスムーズならば結果は出せると思っていましたが、前走はまさかの14着。今回は逃げ馬が多いのでどういう競馬になるのか想像がつきませんでした。同日に中内田調教師と川田ジョッキーコンビの他レースがありましたので観察していると逃げ馬でも好位に控えて直線の勝負に出るという作戦で勝利していましたのでミッキーチャームにもあり得る作戦なのではないかとイメージしていました。始まってみたら同じような作戦でした、本馬も自分のペースで走れたようで落ち着いて臨めたのではないかと思います。頑張って走って重賞初勝利を決めてくれて嬉しかったです。これで次走に向けて弾みがつきましたね。私達はもう何もしてあげられない、応援する事しかできない。とにかく無事で頑張って欲しいです。」と誕生の瞬間から携わっている愛馬の活躍に頬を緩めた。

 ミッキーチャームが生まれた当時を振り返り「ディープインパクト産駒は品がある馬が多いのですが体型がコロンとしていたのでそれらしくありませんでした。人間が好きで人懐っこくてやんちゃな、可愛がられる性格でしたよ。カンタービレと同世代で同じ放牧地で過ごしていたんです。成長するごとに品が出て来ましたので今後どんなふうになっていくのか楽しみですね。」(中村場長)

 母リップルスメイドは父ロードカナロアを受胎したままイギリスに帰還したそうだ。「良血でおっとりとした性格の大人しいお母さんでした。ミッキーチャームとダノンバリアントを産んでくれて感謝しています。馬同士の喧嘩には巻き込まれないようにする賢いお母さんでした。そういうお母さんだと当歳も無駄な怪我などをすることも無く順調に育つんです。生まれた仔が全頭先ずは1勝してくれるようにストレスなく次のステージにあげる、そのために病気やケガをしないように、変化があれば早く気が付けるようにスタッフ一同で努力しています。生産馬の活躍で士気が上がっていますし自信にも繋がっています。ミッキーチャームには無事に過ごして欲しいと思う一方、G1を見据えられる実力も備わっていると信じています。これからまだ大きなレースに挑戦してくれると思いますので応援をどうぞ宜しくお願いいたします。」(中村場長)

 栄冠をつかみ取る日は近いのかもしれない。