重賞ウィナーレポート

2019年01月05日 京都金杯 G3

2019年01月05日 京都競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:パクスアメリカーナ

プロフィール

生年月日
2015年02月10日 04歳
性別/毛色
牡/芦毛
戦績
国内:8戦4勝
総収得賞金
112,803,000円
クロフネ(USA)
母 (母父)
グローバルピース  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
(株) 山紫水明
生産者
千代田牧場 (静内)
調教師
中内田 充正
騎手
川田 将雅

 2019年の開幕を飾る「京都金杯(G3)」が5日、京都競馬場の芝1600mで行われ、新ひだか町の千代田牧場生産で1番人気のパクスアメリカーナが最後の直線で力強く伸びて優勝。3度目の挑戦で重賞初勝利を記録すると同時に、通算成績を8戦4勝とした。

 生産者の千代田牧場のJRA重賞制覇は2009年のラジオNIKKEI賞(G3)(優勝馬ストロングガルーダ)から11年連続。これは1月5日現在、現存する日高地区の牧場としては最長記録となる。

 また、母グローバルピースにとってはドリームセーリング(京都ジャンプS(JG3))ホエールキャプチャ(ヴィクトリアマイル(G1)など)に続く産駒による重賞勝利となった。

 京都競馬場でレースを観戦していたという千代田牧場の飯田正剛社長は「3歳春シーズンから能力のあるところを見せてくれていましたし、休み明けのリゲルステークスの内容から良い競馬をしてくれると思っていました。この勝利は中内田充正調教師、川田将雅騎手がこの馬のことをよく理解してレースに挑んでくれたことが大きいと思います」と“チーム・パクスアメリカーナ”の勝利を強調した。

 平地でも準オープン特別を勝っているドリームセーリング、そしてG1ウイナーのホエールキャプチャの全弟。しかも、この血統はパスクアメリカーナの曾祖母にあたるタレンティドガール(87年エリザベス女王杯(G1)優勝馬)を英国へ運び、英国二冠馬ナシュワンとの間に祖母エミネントガールを生産させたことから始まる壮大なストーリーも含んでいる。

 「ビューチフルドリーマー系のワールドハヤブサは、父(先代の正氏)が導入した馬ですが、約半世紀にわたって絶えることなく活躍馬を出し続けてくれています。タレンティドガールなど牧場期待の繁殖牝馬3頭を英国に運んだのが1991年。あのときの決断がこうして実を結んでくれたことは生産者冥利に尽きます」と話し、パスクアメリカーナについては「生まれたときから高い点数が与えられる馬でした。ドリームセーリングの出来が良かったので、グローバルピースには次の年もクロフネを配合して生まれたのがホエールキャプチャです。以降も、ほとんどクロフネばかりを配合しています。この馬は血統的にはもちろんですが、馬体的にも期待の1頭でした」とほっとしたような表情を見せてくれた。

 「今日の競馬を見る限り、かなり力をつけてきている印象を受けました。今年は、飛躍の年になって欲しいと思いますし、3着にも当牧場生産ミエノサクシードが頑張ってくれました。牧場を応援してくれる馬主の方々のためにも、これからも良質の生産、育成にスタッフと力をあわせて頑張ります」と力強く前を見ている。