重賞ウィナーレポート

2018年11月04日 JBCLクラシック Jpn1

2018年11月04日 京都競馬場 晴 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アンジュデジール

プロフィール

生年月日
2014年05月01日 04歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:17戦6勝
総収得賞金
206,522,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ティックルピンク  by  フレンチデピュティ(USA)
馬主
安原 浩司
生産者
辻 牧場 (浦河)
調教師
昆 貢
騎手
横山 典弘
  • アンジュデジールの母ティックルピンク
    アンジュデジールの母ティックルピンク
  • おっとりした性格の優しいお母さん
    おっとりした性格の優しいお母さん
  • 嬉しそうに草を食む
    嬉しそうに草を食む
  • 今年はハーツクライを受胎
    今年はハーツクライを受胎
  • 辻牧場の看板
    辻牧場の看板

 11月4日、JBC3競走のラストを飾る第8回JBCレディスクラシック(Jpn1)(牝馬・3歳以上)が京都競馬場のダートコースを舞台に行われた。大外枠からのスタートだった6番人気アンジュデジールは内ラチ沿いの好位置を確保、直線入り口では逃げたアイアンテーラーをかわして先頭に立つと猛追してきた1番人気ラビットランと抜きつ抜かれつの激しい叩き合いを制してアタマ差で先着、気迫みなぎる走りで勝利を飾った。

 アンジュデジールは父ディープインパクト、母ティックルピンク、母の父フレンチデピュティという血統。同馬を生産した浦河町の辻牧場は日高でも有数の老舗牧場で創業は明治43年。中間種、アラブなどの繋養から始まり昭和初期からサラブレッドを導入し、これまでにハイレコード(1950年 菊花賞)、タイセイホープ(1958年 皐月賞)、ヒロキミ(1962年 菊花賞)、ニホンピローエース(1966年 皐月賞)、インターグロリア(1977年 桜花賞、エリザベス女王杯)などをはじめ、アドマイヤホープ(2003年 全日本2歳優駿(G1)(中央交流))、アドマイヤフジ(2006年 日経新春杯(G2))、ヒラボクロイヤル(2007年 青葉賞(Jpn2))、ヒラボクキング(2012年 平安S(G3))、ハッピースプリント(2013年 全日本2歳優駿(Jpn1)(中央交流))、アドマイヤデウス(2015年 日経新春杯(G2)、日経賞(G2))、スズカデヴィアス(2018年 新潟大賞典(G3))、など数多くの重賞馬を送り出しつづけている。現在は浦河、様似に複数の分場、育成牧場を有し、「よく遊び、よく寝て、よく食べる。それが出来る環境を整える。」をモットーとする精鋭スタッフが強い馬を作るために日々の努力を積み重ねている。

 京都競馬場でレースを見守っていた辻牧場の辻助さんは、「このレースに照準を絞って準備を進めて来ましたので自信は持っていましたが、内容が良い競馬でしたね、結果を出せて良かったです。おかげさまで嬉しい勝利を収める事が出来ました。これから先は、層が厚いダート牡馬が相手の厳しいレースを強いられる事になるでしょう。どこまでやれるかという思いもありますが、馬が何より大事ですのでとにかく無事で頑張ってもらいたいですね。」と期待に応えてくれた愛馬にエールを送った。

 母ティックルピンクは、おっとりとしていて優しく大人しい性格なので、他の牝馬に追い立てられるような事もしばしば。だが種馬によってそれぞれの特徴を出し、バラエティに富んだ産駒を出す良いお母さんだ。アンジュデジールが当歳の頃は形が綺麗で、父ディープインパクトと母ティックルピンクの特徴をバランスよく出していたという。半弟のアルドーレ(3歳牡 父オルフェーヴル)も1000万下を勝ち上がり3連勝中と今後の活躍に期待が高まる。今年の当歳父ドゥラメンテについて繁殖スタッフの大野康一さんは「身のこなしが素軽くて良い馬です。どんな成長を見せてくれるのか楽しみですよ。母ティックルピンクは今年ハーツクライを受胎しています、こちらも楽しみですね。チャンピオンズカップ(G1)にはヒラボクラターシュも出走します、生産馬の活躍は嬉しいですね。アンジュデジールには怪我などしないように頑張ってもらいたいです。」自慢のスピードを発揮してダート女王の力を見せつけて欲しい。