2018年10月08日 京都大賞典 G2
優勝馬:サトノダイヤモンド
プロフィール
- 生年月日
- 2013年01月30日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:14戦8勝
- 総収得賞金
- 865,124,000円
- 母 (母父)
- マルペンサ(ARG) by Orpen(USA)
- 馬主
- (株) サトミホースカンパニー
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 池江 泰寿
- 騎手
- 川田 将雅
昨年の阪神大賞典(G2)以来の勝利を、この京都大賞典(G2)で飾ったサトノダイヤモンド。その勝利は、ノーザンファーム空港で育成調教を手がけた佐々木淳吏厩舎長にとっても、感慨深い勝利となった。
「レースはテレビで見ていたのですが、ゴールの後に歓声と共に拍手がわき起こっているのも聞こえてきました。ファンの方もこの勝利を待ち望んでいてくれたのだなと思いましたし、その光景もまた感動しました」
3歳時から4歳にかけては、G1 2勝を含む重賞4連勝をあげ、2016年度の最優秀3歳牡馬にも選出。2017年の1月に行われたJRA賞の表彰式では凱旋門賞(G1)出走のプランも発表されるなど、その年の日本競馬界はサトノダイヤモンドを中心に回っていくはずだった。しかしながら天皇賞(春)(G1)では、有馬記念(G1)で先着したキタサンブラックを捕らえられずに3着。フランス遠征の初戦となったフォワ賞(G2)では4着、凱旋門賞(G1)でも15着に敗れる。
休養明け初戦となったのは、5歳時の金鯱賞(G2)。しかし、同じノーザンファーム空港の育成馬、そして佐々木厩舎長が管理をするR厩舎の育成馬であるスワーヴリチャードの前に3着に敗れると、続く大阪杯(G1)では国内では初めて掲示板外の7着に沈む。それでもファンはサトノダイヤモンドの復活を信じ続けた。宝塚記念(G1)では1位の得票を集め、レースでも1番人気の評価を得たものの、直線で伸びきれず6着。スターホースはすっかり輝きを失っていた。
サトノダイヤモンドを復活させるべく様々な関係者が尽力した中で、中間に付きっきりで調教を行っていたのが、この京都大賞典(G2)からコンビを組んだ川田将雅騎手だった。
「川田騎手はいつもとは違うアプローチでサトノダイヤモンドに騎乗してくれたそうです。報道にもありましたが、管理をする池江調教師も、左トモの踏ん張りを強化するように指示を出してくれたり、何よりも池江厩舎のスタッフの皆さんが、サトノダイヤモンドを復活させるために尽くしてくれたことが大きかったと思います」
パドックを周回するサトノダイヤモンドの踏み込みを見た時、佐々木厩舎長は春先よりも力強さが増していることが感じられた。
「いい状態でこのレースに臨めたのは明らかでした。それだけにあとはいい結果が出てくれるのを信じるだけでした」
ウインテンダネスが大逃げを打ったレースは、平均ペースよりやや遅く流れたものの、サトノダイヤモンドは徐々にその差を詰めていき。最後の直線では一気に交わし去って先頭へと踊り出る。そのまま後続を振り切った走りは、強いサトノダイヤモンドの姿そのものだった。
「これだけファンの方に支持されていた馬を手がけていたことを、改めて誇りに思いました。ここまでの様々な思い出も含めて、いい経験をさせてもらっていると思いますし、今後のレースはファンの期待や声援に応えるような結果を残してもらいたいです」
次走はジャパンC(G1)を予定。この勝利を受けて、ファンはまたサトノダイヤモンドを上位人気で支持するだろうが、栄光、挫折、そして復活と様々な経験をしてきた今のサトノダイヤモンドなら、まさにドラマティックな走りでその思いを、勝利という形で叶えてくれるはずだ。