2018年02月25日 阪急杯 G3
優勝馬:ダイアナヘイロー
プロフィール
- 生年月日
- 2013年05月05日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:19戦7勝
- 総収得賞金
- 264,310,000円
- 父
- キングヘイロー
- 母 (母父)
- ヤマカツセイレーン by グラスワンダー(USA)
- 馬主
- (株) 駒秀
- 生産者
- 大西ファーム (浦河)
- 調教師
- 福島 信晴
- 騎手
- 武 豊
高松宮記念への重要なステップレース「第62回阪急杯(G3)」は浦河町の大西ファーム生産で武豊騎手騎乗の7番人気ダイアナヘイローが鮮やかな逃げ切り勝ち。昨年夏の北九州記念に続く重賞2勝目で通算成績を19戦7勝2着4回3着1回とした。
「前回(シルクロードS(G3))は休み明けということもあって1番人気を裏切ってしまいましたので、改めて期待していました。所用と重なって牧場事務所でのテレビ観戦だったのですが、馬にとっては久しぶりの1400m戦となりましたが、ハイラップを踏んで残してしまうのですからさすがに武豊騎手ですね」と喜んだのは、若き日のダイアナヘイローを育成した愛知ステーブルの近藤秀典代表だった。
「半姉のココロナルハも手がけさせてもらいましたが、姉妹に共通しているのはとても動きが素軽いということでした。ただ、初仔でやや小柄だった姉に比べるとひとまわり馬格にも恵まれてしっかりした馬でした」と話し「軽いキャンター程度でもスピード感ある動きある程度は活躍してくれると思っていましたが2つも重賞勝てる馬に成長するとは」と嬉しい誤算に相好を崩した。
愛知ステーブルは、愛知県出身の近藤代表が2006年、浦河町に設立。2010年に法人化された育成牧場だ。後期育成のみならず、市場コンサイナーとしても評価は高い。浦河町の本場のほか、美浦、栗東の両トレーニングセンター石川県の小松市と、千葉県の市原市に分場を構えてケアや最終的な仕上げを行っている。2012年新潟2歳S(G3)を勝ったザラストロや13年の根岸S(G3)に勝利したメイショウマシュウ、16年小倉サマージャンプ(JG3)のマキオボーラーほか、エイシンヒカリが3歳夏の休養をここで過ごしている。
近藤代表は「このレースは2月一杯で定年を迎える福島信晴調教師にとっては最後の1戦。当初は(1週前の)牝馬限定戦に使ってくるとも報じられていましたが、このレースを選択した福島先生の判断に負うところが大きかったと思います。この勝利は、長年色々とお世話になった先生の管理馬という意味でも感無量です」
1歳秋に大西ファームから移動してきたダイアナヘイローは「気の強い血統ではありますが、馴致はスムーズだったと記憶しています」。その後は小松分場で仕上げられて3歳1月にデビュー。新馬戦を快勝後、エルフィンS(2着)フィリーズレビュー(G2)(4着)と桜花賞(G1)出走へ意欲的だったことからも、厩舎の期待がうかがい知れる。勝ちきれない時期もあったがキャリアを積みながらスピードに磨きをかけ、昨年6月の戎橋特別から北九州記念(G3)まで4連勝で重賞ウイナーの仲間入りを果たしている。
「これからは、もっと強い馬との戦いになると思いますが、この馬自身もまだ上を目指せる馬だと思います。厩舎の環境は変わりますが、次の目標に向かって無事に歩を進めてもらいたいですね」と更なる活躍を期待している。