重賞ウィナーレポート

2018年01月07日 フェアリーS G3

2018年01月07日 中山競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:プリモシーン

プロフィール

生年月日
2015年04月27日 03歳
性別/毛色
牝/青鹿毛
戦績
国内:3戦2勝
総収得賞金
206,000,000円
ディープインパクト
母 (母父)
モシーン(AUS)  by  Fastnet Rock(AUS)
馬主
有限会社シルク
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
木村 哲也
騎手
戸崎 圭太

 今年最初の3歳牝馬重賞となったフェアリーS(G3)。優勝したのは2番人気の支持を集めた、ノーザンファームの生産馬であるプリモシーンだった。

 育成を手がけたのはノーザンファーム空港。幾多のG1馬を送り出してきた窪田淳調教主任であるが、この血統に携わるのは、姉のキャリコに続いて2頭目となる。

 「キャリコは母モシーンにとって初仔となるのですが、ディープインパクト産駒ということもあるのか小柄な馬でしたが、動きは目を引くものがありました」

 母モシーンはオーストラリア産馬。現役時は18戦8勝で、その勝ち鞍の中には2着に9馬身差をつけたVRCオークスなどG1 4勝も含まれている。姉のキャリコはメイクデビューで1番人気の支持を集めたように、血統、動きの良さ共に高い評価を受けるも、5戦未勝利で引退。しかし、姉をよく知る窪田調教主任は、自分の元で管理されることとなったプリモシーンに、姉には無い長所を感じ取っていた。

 「それほど大きな馬ではありませんでしたが、それでも馬体には幅もあって、姉よりもしっかりとしていた印象を受けました。動きもディープインパクト産駒らしさがありましたね。これだけ身体があれば、多少、強めの調教を行っても馬体減りの心配はしないでいいと思いましたし、何よりもプリモシーン自身が、こちらが求める調教を順調にクリアし続けてくれました」

 早期のデビューも見込まれるようになったプリモシーンは、6月上旬にノーザンファーム天栄へと移動。その後間もなくして所属先である木村厩舎へと移っていく。

 「早い時期に向こうへ持って行けるのは、プリモシーンにとってアドバンテージになると思っていました。初戦からいい競馬をしてくれるはずと、デビューも楽しみになっていました」

 その初戦となるメイクデビュー中山こそ、勝利したトーセンブレスの末脚に屈する形で敗れたプリモシーンであるが、その後、東京で行われた2歳未勝利戦をきっちりと勝利。前日の中山金杯(G3)で勝利を挙げた戸崎圭太騎手を背に出走したフェアリーS(G3)では、中団からレースを進めて行くと、最後の直線では外に進路を取り、他馬との追い比べも難なく制してみせた。

 「これまでのレース内容を見ても、マイルがベストのような印象を受けますし、母の競走成績からしても、スピードを生かせる条件が良さそうな気がしています。早い時期に移動こそしていますが、まだまだ成長力もありそうですし、クラシックでの活躍が楽しみになるような勝利でした」

 プリモシーンの能力を発揮するには格好の舞台となりそうな、牝馬クラシック第一冠目となる桜花賞(G1)。その向こうにあるのはオーストラリアと日本での「母仔オークス制覇」だ。