2017年11月12日 福島記念 G3
優勝馬:ウインブライト
プロフィール
- 生年月日
- 2014年05月12日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/芦毛
- 戦績
- 国内:10戦4勝
- 総収得賞金
- 299,523,000円
- 馬主
- (株) ウイン
- 生産者
- コスモヴューファーム (新冠)
- 調教師
- 畠山 吉宏
- 騎手
- 松岡 正海
11月12日、福島競馬場で行われた福島記念(G3)は内ラチ沿い3番手で追走していた2番人気のウインブライトが、3コーナーから外に抜け出すと直線で先頭に立ち後続の猛追を首差で振り切り勝利。3月のスプリングステークス(G2)以来の重賞2勝目を飾った。
ウインブライトは父ステイゴールド、母サマーエタニティ、母父アドマイヤコジーンという血統。全姉にウインファビラス(阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)2着、新潟2歳ステークス(G3)2着)がいる。
同馬を生産したコスモヴューファームは1996年にビッグレッドグループの岡田繁幸氏によって設立され99年に現在の社名へと変更。本場の他に新冠町泊津地区を中心とした4つの分場で生産、育成、調教、休養を行っている総合牧場だ。グループの理念に「丈夫な馬作り」を掲げ、総面積230ヘクタールという広大な土地を活用した放牧地では多くの運動量を確保し、腱も骨も太くなるタフで丈夫な馬のベースを作り上げる。元気いっぱいに成長した若駒達は充実した施設で競走馬としてのトレーニングを積んでデビューに備えている。
当日のレースについて同牧場山口昌之マネージャーは「早めに動いても、長く良い脚を使って粘り切るのがウインブライトの真骨頂ですのでその持ち味を生かしてくれれば良い勝負になるだろうという手応えを感じていました。前走(毎日王冠(G2)10着)の分も巻き返して欲しかったですし、このまま終わるような馬では無いという思いもありましたから。直線に向いて坂を上ったあたりで行けるかなと思いましたが、思わず「そのまま粘り切ってくれ!頑張れ!」と応援していました。勝った瞬間は嬉しかったです、3歳の段階で古馬とのレースにこの結果を出してくれたのですからこれからも期待が持てますね。」と幼い頃からその才能を信じていたウインブライトの勝利に頬を緩ませた。
当歳の頃はマイペースな性格だったが離乳後から気の強さを見せるようになり、馬運車に乗せる時に手こずったというエピソードもあったそうだ。それが馴致を始めてからは扱いやすい馬になったとスタッフから声が上がっていたと言う。「私も何度か調教をしましたが背中の良さや余裕がある走り、坂路調教をみても世代の中ではトップクラスで能力の高さを感じました。母サマーエタニティ産駒共通の背中の良さにステイゴールドの運動神経が加わったイメージがあります。全姉のウインファビラスにも素質を感じ、実際に活躍してくれていますので必然的にステイゴールド系のオルフェーヴルを父に持つ今年の当歳には期待値が高まっています。」半弟は若駒らしく放牧地で伸び伸びと走り回り基礎体力を養っている。
母サマーエタニティは同牧場で育成された馬。その馬が競走馬を引退し繁殖牝馬として牧場に帰って来て、生まれた仔が重賞勝ち馬になった事でスタッフのモチベーションもあがっていると山口マネージャーは話す。「オープン馬を立て続けに出した繁殖牝馬は貴重です。活躍馬が出ると応援してくれるファンの声が届きます、それを受けてスタッフも頑張るのです。以前ウインフルブルームが怪我をして休んでいた時にファンの方から励ましの言葉が届き、たくさんの方に応援して頂いているのが伝わって来てとても有難かったです。ファンあっての競馬だと思いますので長く楽しんで応援して頂けるような強く丈夫な馬をつくる事を使命に頑張って行きたいです。ウインブライトは古馬になってからも長く活躍できるタイプだと思いますしまだまだ伸び代がありますので楽しみにしています。」独自のノウハウで鍛え上げられたウインブライトの今後の活躍から目が離せない。