2017年03月19日 スプリングS G2
優勝馬:ウインブライト
プロフィール
- 生年月日
- 2014年05月12日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/芦毛
- 戦績
- 国内:6戦3勝
- 総収得賞金
- 299,523,000円
- 馬主
- (株) ウイン
- 生産者
- コスモヴューファーム (新冠)
- 調教師
- 畠山 吉宏
- 騎手
- 松岡 正海
皐月賞(G1)、ダービー(G1)へと向かう重要なステップレース「第66回スプリングステークス(G2)」は新冠町のコスモヴューファーム生産5番人気ウインブライトが最後の直線で力強く伸びて重賞初勝利。通算成績を6戦3勝として、クラシック本番に駒を進めることになった。
コスモヴューファームは1996年にビッグレッドグループの岡田繁幸氏によって設立された。99年に現在の社名へと変更し、現在は本場ほか4つの分場で生産、育成、調教、休養を行っている総合牧場だ。総面積は230㌶。315馬房を構え、日高地方の中でも比較的温暖な気候と広大な土地を活用した一貫教育の下、強い馬づくりに励んでいる。
同ファームの山口昌之マネージャーは「ウインブライトは、その母サマーエタニティも私たちの育成馬でした。当時、この馬に携わったスタッフもおります。そういう意味では、とても愛着のある血統なのです」というエピソードを明かしてくれた上で「阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)2着、新潟2歳ステークス(G3)2着ウインファビラスの全弟という血統的な背景を抜きにしても、期待の大きな馬でした」。育成時代のウインブライトは、同ファームの坂路コース(全長800㍍、最大傾斜角度10%)に負けないどころか、2本目でじわじわ伸びてくるような、そんな馬だったという。
「姉は早い時期から結果を出してくれていましたが、それでも弟は総合的に姉以上の評価を与えていた馬でした」。期待を込めて送り出し、2歳6月にデビュー。調教の動きなどから1番人気に支持されたが、子供っぽさが抜けきらないようなレース運びで6着。続く2戦目もスタートから積極的なレース運びを見せたものの、勝負どころでモタついたのが致命的となって5着。いずれも人気を裏切る結果になってしまった。「もちろん、牡馬と牝馬の違いもありますが、具体的に言うなら弟の方が柔軟性を持っていました。エンジンのかかりは少し遅いけれども心肺機能は世代でもトップクラス。こんなはずはない」という思いでウインブライトを牧場に戻し、リフレッシュ。秋を迎えて再び厩舎へと送り出した。
そして、再びターフに戻ったウインブライトは4戦して3勝。ひいらぎ賞で先着を許した相手にもスプリングステークス(G2)で借りを返して、1戦ごとに芯が入っていることを示している。
「今回は、バテない強みを十分に活かした競馬で、本番につながるような競馬だったと思います」と胸をなでおろし、大一番に向けて手応えを感じ取っている。
「クラシック制覇はグループ全体の悲願です。もちろん、簡単に勝てるとは思っていませんが、勝ちたいという気持ちはどこにも負けません」と力強く締めくくってくれた。