2017年02月05日 東京新聞杯 G3
優勝馬:ブラックスピネル
プロフィール
- 生年月日
- 2013年02月14日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:14戦4勝
- 総収得賞金
- 211,168,000円
- 父
- タニノギムレット
- 母 (母父)
- モルガナイト by アグネスデジタル(USA)
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 音無 秀孝
- 騎手
- M.デムーロ
2歳時のホープフルS(G2)から7度目となる重賞挑戦。ついに東京新聞杯(G3)で重賞制覇を果たしたブラックスピネルであるが、育成調教を手がけたノーザンファーム空港牧場の高見優也厩舎長は、「遅かれ早かれチャンスはあると思っていましたが、ようやく重賞を勝ってくれました」と表情をほころばせる。
この東京新聞杯(G3)は芝1600mのレースとなったが、デビュー戦は中京競馬場の芝2000m。芝2200mで行われたすみれSでも2着に入着したことのあるブラックスピネルであるが、育成時は距離適性や騎乗した感想を含め、どのような印象を持っていたのだろうか?
「体型はコロンとしており、乗りだしの頃は安定感があるというのか、ずぶいような印象もありました。それでも調教を進めて行くにつれて動きも良くなり、これならクラシックでもいいところがあるのではと期待するようになりました」
距離適性は長くても大丈夫、と思っていた高見厩舎長と厩舎サイドも同じ意見を持っていたのか、メイクデビュー以降もブラックスピネルは芝の中距離を中心としたローテーションを組まれていく。萩Sと白百合Sを優勝、野路菊Sで2着、若駒Sでも3着と掲示板を外さない堅実なレースを見せていくも、クラシック出走に至るまでの権利、そして賞金を加算するには至らなかった。
ポートアイランドSでは初めて芝1600mを使い4着に入着。以後はマイルを軸にしたローテーションを組まれていく中で、京都金杯(G3)では初めての連対となる2着に入る。調教でも好時計を記録したこの東京新聞杯(G3)では、その京都金杯(G3)から一転して、ゲートが開くと逃げを打っていく。
「競馬を使っていく中でマイルの流れも合ってきたのでしょう。今回は先手を取るレースとなった中、展開が向いたのもありますが、スローな流れでも上手く折り合ってくれました」
600m通過は37秒2というスローペース。にも関わらず残り3ハロンは10秒台のラップを2度も刻む、激流のような流れとなったが、ブラックスピネル自身も残り3ハロンを32秒7でまとめあげ、プロディガルサンの追撃をクビ差振り切った。
「強いレースを見せてくれたと思いますし、3歳時よりも成長の跡も感じさせてくれています。今後はマイル中心のローテーションが組まれていくと思いますが、そこでどんなレースを見せてくれるか楽しみです」
陣営は次走にマイラーズC(G2)を予定。そこでブラックスピネルは逃げるのか、はたまた押さえていくのか分からないが、マイルでも安定した成績を残し続けた向こうにあるのは、2つ目の重賞タイトルであり、そしてG1制覇ともなりそうだ。