2016年12月25日 有馬記念 G1
優勝馬:サトノダイヤモンド
プロフィール
- 生年月日
- 2013年01月30日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:8戦6勝
- 総収得賞金
- 865,124,000円
- 母 (母父)
- マルペンサ(ARG) by Orpen(USA)
- 馬主
- 里見 治
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 池江 泰寿
- 騎手
- C.ルメール
2016年最後のG1レースとなった有馬記念(G1)。レースが行われた中山競馬場には9万8,626人のファンが詰めかけ、売り上げは前年比107.9%となる449億257万2,000円を記録。年末最後の大一番を、まさに多くの日本国民が見つめる中、勝利を果たしたのは16頭中、唯一の3歳馬として出走したサトノダイヤモンドだった。
「菊花賞(G1)の後はノーザンファームしがらきでの調整を挟み、再び厩舎で管理されていました。行く先々で『更に良くなっている』との報告を受けていました」とは育成調教を手がけた、ノーザンファーム空港牧場の犬伏健太調教主任。2歳時に2勝をあげてオープン入りを果たし、3歳初戦となるきさらぎ賞(G3)を勝利してからは、牡馬クラシック戦線で複勝圏内を外さない活躍を続けてきたサトノダイヤモンドではあったが、犬伏調教主任は、競走馬として完成を迎えるのは古馬となってからと感じていた。
「一気に良くなったと思ったのは3歳の夏からでした。その後も順調な成長を遂げているのはパドックでの姿やレースぶりにも証明されていましたし、この有馬記念(G1)は今の状態で、どこまで古馬と戦えるのかという試金石になるとも思っていました」(犬伏調教主任)
この有馬記念(G1)でサトノダイヤモンドは、古馬を押さえて1番人気の評価を集める。とは言えども2番人気は今年の天皇賞(春)(G1)とジャパンC(G1)を逃げ切ったキタサンブラックであり、3番人気は昨年の有馬記念(G1)の勝ち馬であるゴールドアクター。古馬とは初対決となるサトノダイヤモンドにとって、胸を借りるには願っても無い相手と言えた。
レースはマルターズアポジーが先手を奪い、キタサンブラックは2番手、そのすぐ後ろにはゴールドアクター、そしてサトノダイヤモンドが続いていく。人気馬3頭が先行するレースで、4コーナーを過ぎてまず動いたのはキタサンブラック。するとゴールドアクターも馬体を併せに行き、サトノダイヤモンドはその2頭より外に進路を取って、最後の末脚に勝負をかける。
「不利も無く4コーナーを回って、直線勝負となったときには思わす声も出ましたし、ゴール前でキタサンブラックを交わしたときには、これまでのレースでも無かったような感動を覚えました。それだけ意義のある勝利だったと思います」(犬伏調教主任)
3歳最強馬から、日本最強馬となったサトノダイヤモンドだが、犬伏調教主任の言葉にもあるように、競走馬として完成を迎えるのはこれからであることは、この有馬記念(G1)のレースぶりにも証明されている。それだけに今年の活躍がますます楽しみになってくる。
「個人的には歴史的な名馬になれると思っていますし、まだまだ強くなってくれるはず。今後はそれを証明するような活躍を見せてくれるはずです」(犬伏調教主任)
今年は凱旋門賞(G1)挑戦のプランも陣営から発表されたサトノダイヤモンド。日本競馬の悲願を達成した暁には、文字通り「歴史的な名馬」との称号を得ているのだろう。