2016年11月12日 デイリー杯2歳S G2
優勝馬:ジューヌエコール
プロフィール
- 生年月日
- 2014年03月21日 02歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦3勝
- 総収得賞金
- 135,695,000円
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 安田 隆行
- 騎手
- 福永 祐一
昨年、厩舎としては初めてのG1馬(メジャーエンブレム)を送り出した、ノーザンファーム空港牧場のA-3厩舎。そのメジャーエンブレムに続く2歳女王候補が、再びA-3厩舎から現れた。
その馬とはジューヌエコールである。メイクデビュー中京、ききょうSと連勝して、デイリー杯2歳S(G2)に出走すると、先行して抜け出すという安定したレース内容をみせ、無傷の3連勝で重賞初制覇を飾ってみせた。
「1歳の暮れからガラリと馬体の印象が変わっただけでなく、時計を出すようになってからは反応も良くなりました」と話すのは、A-3厩舎の東谷智司厩舎長。ジューヌエコールの牝系からはロジユニヴァース(日本ダービー(Jpn1)など重賞4勝)、ノーザンリバー(さきたま杯(Jpn2)連覇など、重賞6勝)など、芝、ダートといった条件を問わずに活躍馬が現れているが、東谷厩舎長が母ルミナスポイントの産駒に携わるのは、ジューヌエコールが初めてだった。
「クロフネの産駒ではありましたが、産駒特有の堅さも見られず、むしろ柔軟性が高かったので、芝向きの馬だと思っていました」
しかも、高いスピード能力を持っていたジューヌエコールは、その頃から短距離適性の高さも見いだされていくようになっていく。その辺は芝、ダートの短距離戦で5勝をあげた、母ルミナスポイントの特徴が現れていたとも言えるが、東谷厩舎長はジューヌエコールの距離適性に幅を持たせるべく、折り合いを重視した調教を取り入れていった。
「集団調教では馬群の後ろで我慢させるようにしていました。そのうち、折り合いの不安も無くなってきましたし、そのことが、これまでのレースにも生かされているのではないのでしょうか」
このデイリー杯2歳S(G2)ではインコースの3番手からレースを進めると、最後の直線では前を行くボンセルヴィーソの外に馬を出し、叩き合いをクビ差退けるという、まさに優等生なレースぶり。スピード、折り合い、そして勝負所で見せた末脚も含めて、完成度の高さを改めて証明してみせた。
次走は阪神JF(G1)を予定だが、このレースは過去10年で7勝と、ノーザンファーム生産馬の活躍が目立つレースでもある。ノーザンファーム生産馬ではジューヌエコールの他にも、様々な有力馬が出走を予定しているが、安定感とレース経験では、ジューヌエコールが一歩抜け出した感がある。
「メジャーエンブレムの時には、スタッフに応援に行ってもらいましたが、今回は自分が競馬場まで応援に行こうと思います。今回は昨年とは違って1番人気にはならないと思いますし、ジューヌエコールには自分のレースをしてもらって、いい結果が出てくれればと思っています」
ジューヌエコールがノーザンファーム生産馬だけでなく、A-3厩舎の育成馬としても連覇を果たしてくれるか注目したい。