重賞ウィナーレポート

2016年09月18日 ローズS G2

2016年09月18日 阪神競馬場 曇 重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:シンハライト

プロフィール

生年月日
2013年04月11日 03歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:6戦5勝
総収得賞金
286,426,000円
ディープインパクト
母 (母父)
シンハリーズ(GB)  by  Singspiel(IRE)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
石坂 正
騎手
池添 謙一

 今年の秋のG1前哨戦は、本命馬の活躍が目立っている。このローズS(G2)でも、単勝1.6倍という圧倒的な人気を集めたオークス馬シンハライトが優勝。着差こそハナ差ではあったが、重馬場の中で記録したメンバー中最速の末脚(33秒7)で、逃げ残りを図っていた馬を差しきった辺りに実力の違いを感じさせた。

 シンハライトの育成を手がけたのは、ノーザンファーム早来牧場の日下厩舎。実は昨年のローズS(G2)も育成馬のタッチングスピーチが勝利しており、生産牧場(ノーザンファーム)、所属厩舎(石坂正厩舎)と合わせての連覇となった。

 「オークス(G1)の後はノーザンファームしがらきで調整していましたが、状態がいいとのことで、予定より早く厩舎に戻すことができたと聞いています」とは日下和博調教主任。状態の良さはオークス(G1)よりプラス14㎏という馬体にも現れていた。

 「パドックでの姿も馬体重以上に身が詰まっているように見えました。オークス(G1)より良化しているのも明らかであり、それだけに道悪を苦にしなければ勝ち負けのレースになるとも思っていました」

 レースはクロコスミアが先手を取る形となったが、最後の直線に入ってからもその脚色は衰えない。逃げ切り濃厚と思えた中、後続から唯一、末脚を爆発させたのがシンハライトだった。

 「直線に向いてエンジンがかかってからは、届くと思っていました。僅差のレースとなりましたが、それでも勝ちきるところにシンハライトの強さがあると思います」

 過去のレースを振り返っても、負けた桜花賞(G1)を含めて、そのほとんどがハナ差、クビ差といった僅差のレース。高い能力だけでなく、卓越した勝負根性を持ち合わせているのがシンハライトなのだろう。

 「馬場の悪化も苦にしませんし、どの位置からでも、どんな競馬もできることは、池添騎手が誰よりも分かってくれていると思います。それだけに秋華賞(G1)も最良の結果が出ることを信じています」

 日下厩舎では紫苑S(G3)で2着に入り、秋華賞(G1)への優先出走権を掴んだヴィブロスも育成を手がけた馬。昨年に早来牧場の育成馬を統括するポジションとなった日下調教主任にとって、厩舎長としては最後に手がけたのが現3歳世代となる。

 「オークス(G1)でもシンハライトと、育成馬のチェッキーノがワンツーフィニッシュを果たしてくれました。それだけに秋華賞(G1)でも深く接してきた2頭で、上位を独占してくれたら嬉しいです」