2016年08月21日 札幌記念 G2
優勝馬:ネオリアリズム
プロフィール
- 生年月日
- 2011年03月22日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:14戦6勝
- 総収得賞金
- 233,559,000円
- 父
- ネオユニヴァース
- 母 (母父)
- トキオリアリティー(USA) by Meadowlake(USA)
- 馬主
- (有) キャロットファーム
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 堀 宣行
- 騎手
- C.ルメール
ネオリアリズムは育成を行ってきたノーザンファーム空港牧場のC-1厩舎にとっては、半兄のアイルラヴァゲイン (オーシャンS(Jpn3))、リアルインパクト(安田記念(G1)、ジョージライダーS(G1))の育成も手がけてきた、非常に縁のある馬だった。
「配合種牡馬こそ違いますが、リアルインパクトを彷彿とさせるほどの能力を乗り味から感じさせていました。兄と違った点と言えば、弟の方が距離適性が広そうなことと、気むずかしさもあったので、折り合いに苦労させられたことでしょうか」と話すのは高見優也厩舎長。昨年の夏に北海道シリーズで連勝を果たした際も牧場で調整を行ったネオリアリズムではあったが、今年も函館記念(G3)の後にC-1厩舎で管理されることになった。
「堀先生からは、レースを使って減った体重を戻しながら、疲れを取るようにとの指示を受けました。レーザーといった治療を行いながらの調教となりましたが、馬体も回復しましたし、調教でも元気一杯と行った様子を見せていました」(高見厩舎長)
その姿を見た高見厩舎長は、コースに出る際は常に他の馬と並ばせながら、我慢をさせる調教を教えるようにした。ネオリアリズムもその意図を読み取ったように、馬群の中で我慢ができるようになったという。
8月5日には牧場を離れたネオリアリズムはふっくらとした馬体をしていたが、札幌記念(G2)のパドックを見て、高見厩舎長は目を疑う。競馬場で鍛えこまれた馬体は、前走の函館記念(G3)よりマイナス18㎏と、一際シャープな馬体になっていたからだ。しかも、レースではデビューして初めてハナを奪う展開ともなった。
「ゲートが開いて飛び出した際には、思わず「あっ」と声がこぼれました。それでも折り合いも付いていましたし、いいリズムで走れていたので、このまま押し切れるかもとも思っていました」(高見厩舎長)
この好騎乗を導き出したのが、今年のJRA札幌開催のリーディングジョッキーとなったC.ルメール騎手だった。昨年もネオリアリズムに乗って2勝と、能力を最大限に引き出して見せたルメール騎手は、先行勢が有利に流れていた馬場状態を見越してハナを主張。C-1厩舎で折り合いを学んだネオリアリズムの走りは、ルメール騎手から「リラックスをしていた」と言わせた程に、最後まで余力たっぷりのレースを見せた。
「やはり、ルメール騎手と手が合うのでしょうね。育成時はまだ早く重賞を勝てる馬だと思っていましたが、心身共に充実してきた印象もありますし、まだまだ強くなってくれそうです」(高見厩舎長)
レース後は、再びC-1厩舎で調整されているネオリアリズム。減っていた馬体重も戻り、元気な様子を見せているというが、秋競馬では更にパワーアップした姿で、変幻自在のレースを見せてくれるに違いない。