重賞ウィナーレポート

2016年07月17日 函館記念 G3

2016年07月17日 函館競馬場 小雨 稍重 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:マイネルミラノ

プロフィール

生年月日
2010年06月08日 06歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:34戦7勝
総収得賞金
242,215,000円
ステイゴールド
母 (母父)
パールバーリー(IRE)  by  Polish Precedent(USA)
馬主
(株) サラブレッドクラブ・ラフィアン
生産者
ビッグレッドファーム (新冠)
調教師
相沢 郁
騎手
丹内 祐次

 函館競馬場開設120周年記念「第52回函館記念(G3)」は新冠町のビッグレッドファーム生産で3番人気マイネルミラノが好スタートから無理なくハナに立ち、そのまま後続に影を踏ませぬ快走を見せ、11度目の挑戦で初の重賞タイトルを手中にした。勝ち時計は1分59秒0(稍重)。通算成績は34戦7勝2着4回3着3回。

 「2番人気にしていただいた昨年は、逃げ馬にとって16頭立ての大外枠からのスタートとなり、ちょっとかわいそうでした。そのリベンジの意味もあって丹内騎手の、今回のレースにかける意気込みは理解しているつもりでしたので、本当に嬉しい勝利になりました」と初の重賞タイトルにほっと胸をなでおろしたのはビッグレッドファームの蛯名聡マネージャー。蛯名さんにとってもマイネルミラノはデビュー前に騎乗した経験もあり、思い入れのある1頭だという。

 1,600万円でラフィアンサラブレッドクラブで募集されたのち、2歳夏に新潟競馬場でデビュー。しかし、思うように結果が伴わず、初勝利は翌年4月。デビュー7戦目のことだった。

「育成時代から、柔らかさはありましたがパワーに物足りなさを感じていた馬です。今から思えば、奥手ということだったのでしょうが、早い時期は無理をさせないという育成方針でした」。勝てないときも、1勝したあとも、ゆったりとしたローテーションを守られながら力をつけた。

 「1勝したあと、500万円下条件をなかなか勝てないような時期もありましたが、その当時から東京事務所のスタッフの中では評価の高かった馬です。その後はステイゴールド産駒らしい成長力を見せて一気にオープンまで駆け上がってくれました」。

 初めての重賞挑戦は5歳1月の中山金杯(G3)。特別競走2連勝の勢いを買われて2番人気に支持されたものの惨敗。その後も何度も重賞タイトルの厚い壁に跳ね返されてきたが、とうとうその高く、厚い壁を打ち破った。

 「日頃から私たちの馬にたくさん騎乗してくれている丹内騎手が函館の出身だということは知っていましたし、この地での重賞勝利は2011年の函館2歳S(G3)コスモメガトロン(1番人気で4着)以来の悲願でもありました。真面目で一生懸命で、私たちの意見も聞いてくれるし、自分の意見もしっかりと話してくれる。そういうジョッキーが故郷に錦を飾る地元での重賞初勝利。本当に嬉しかったです」と自分のことのように喜んでいる。

 「レースのあとは、ビッグレッドファームに戻ってきています。当面は、サマー2000シリーズの対象レースが目標になると思いますが、息の長い活躍を期待したいと思います」と期待に胸を膨らませている。