重賞ウィナーレポート

2016年04月03日 産経大阪杯 G2

2016年04月03日 阪神競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アンビシャス

プロフィール

生年月日
2012年02月17日 04歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:10戦5勝
総収得賞金
272,497,000円
ディープインパクト
母 (母父)
カーニバルソング  by  エルコンドルパサー(USA)
馬主
近藤 英子
生産者
辻 牧場 (浦河)
調教師
音無 秀孝
騎手
横山 典弘

 昨年のJRA賞最優秀4歳以上牡馬のラブリーデイ、同牝馬のショウナンパンドラなど5頭のG1優勝馬が顔を揃えた第60回産経大阪杯(G2)は、2番人気に支持されていた重賞1勝馬アンビシャス(浦河町・辻牧場生産)が、これまでのイメージを一新するような先行策から逃げ粘ろうとするキタサンブラック、追い込むショウナンパンドラの2頭を抑えて優勝。昨夏ラジオNIKKEI賞(G3)以来の重賞2勝目を飾り、G1戦線に名乗りを上げた

 「パドックを周回しているときから馬が充実してきた手応えを十分に感じ取ることができましたし、レースへ行っても折り合いが十分についていたので、位置取りに関しては特に心配はしていませんでした。期待どおりの勝ち方で、今後がさらに楽しみになりました」とは阪神競馬場で愛馬の勝利を確認した辻助(たすく)レーシングマネージャー。前走の中山記念(G2)で好勝負を演じたドゥラメンテ、リアルスティールらが1週間前に行われたドバイで好結果を残してきただけに「その比較からも恥ずかしい競馬はして欲しくない」という気持ちだったそうで、ほっと胸を撫で下ろしている。

 前走の中山記念(G2)も「ひょっとしたら」と期待していたという。圧巻の強さで3歳春の2冠を制したとはいえ骨折明けのドゥラメンテはドバイ遠征を控えての1戦。「隙がないわけではない」という思いはクビ差惜敗で涙を飲んだが、3歳春の共同通信杯(G3)で先着を許したリアルスティールには雪辱を果たし、そのリアルスティールがドバイターフ(G1)を圧勝したのだから、嫌がおうにも期待は高まる。

 「共同通信杯(G3)、それから前走の中山記念(G2)でリアルスティール、ドゥラメンテらを相手に互角の競馬をしてきた実力を改めて証明できて嬉しい」と喜びを表現した。

 3歳春のアンビシャスは、プリンシパルステークスを勝って、ダービー(G1)のチケットを手に入れながらも自重。華やかなクラシックの舞台でスポットライトを浴び続けたライバルたちの影に隠れるように牙を研いできた。「新聞などでも報道されているように最大目標は天皇賞(秋)(G1)だと聞いています。今後、どのようなローテーションを歩むかは、この馬のことをよく知るオーナーや調教師の先生が決定してくださると思いますが、生産者の立場からすれば、無事であるということが一番。自分たちの生産馬が、世界と伍して戦ってきた馬と同じ土俵で競馬ができることは本当に幸せなことです。この馬は、まだ厳しい競馬をそれほど多く経験していない分、伸びしろは十分にあると思います」とリベンジを誓っている。