重賞ウィナーレポート

2015年11月29日 ジャパンC G1

2015年11月29日 東京競馬場 晴 良 芝 2400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ショウナンパンドラ

プロフィール

生年月日
2011年03月10日 04歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:16戦5勝
総収得賞金
607,688,000円
ディープインパクト
母 (母父)
キューティゴールド  by  フレンチデピュティ(USA)
馬主
国本 哲秀
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
高野 友和
騎手
池添 謙一

 日本中の競馬ファンだけでなく、世界中のホースマンたちも、その結果に注目するジャパンカップ(G1)。今年、優勝したのは秋華賞(G1)以来のG1勝利となったショウナンパンドラ。2着には同じ生産牧場のラストインパクトが入り、「Shiraoi farm」の名前を世界に轟かせた。

 「ゴールの手前で、ラストインパクトがインコースを付いてきて、外からはショウナンパンドラが伸びてきた時には、頭が真っ白になるほどに興奮していました。最高の結果となりましたし、本当に嬉しかったですね」と白老ファームの石垣節雄繁殖主任からは笑みがこぼれる。

 昨年、秋華賞(G1)を勝ってからは連敗も続いていたショウナンパンドラではあったが、今年の初勝利となったオールカマー(G2)のレース内容に、石垣繁殖主任は復活の兆しが見えたとも話す。

 「ゴール前で見せた一瞬の末脚には目を見張るものがありました。天皇賞(秋)(G1)も結果は4着でしたが、外枠からのレースで勝ち馬と差のないレースも見せていましたし、ジャパンカップ(G1)で更なる上積みがあっても、なんらおかしくないと思っていました」(石垣繁殖主任)

 その上積みが裏付けされたのが、ジャパンカップ(G1)のパドックだったという。「天皇賞(秋)(G1)とも甲乙付けがたいような素晴らしい状態でしたし、馬体重がその時からプラス体重(プラス4㎏)で出走できていることからしても、充実ぶりは明らかでした」(石垣繁殖主任)

 ショウナンパンドラが見せた成長力は、白老ファームの誇る名牝系であるロイヤルサッシュ系のたまものとも言えそうだ。ステイゴールドを筆頭として、今や父系に入ってからもG1級の底力を伝えているこの系統は、日本競馬のレベルアップに一役も二役も買っている。

 「この勝利で改めてサッシュ系の優秀さが証明されたことも嬉しい限りです。また、一流の牡馬たちを相手に、真っ向から挑んで勝利したそのレース内容も、大変に称えられると思います」(石垣繁殖主任)

 このジャパンカップ(G1)勝利で、まさに競馬史にその名を残す「名牝」の仲間入りを果たした感もあるショウナンパンドラ。次走はまだ決まっていないが、このレースで証明された競走能力の高さに、「サッシュ系」ならではの成長力が加わってくれば、今後は日本最強馬として君臨する可能性も出てきそうだ。