重賞ウィナーレポート

2015年08月23日 札幌記念 G2

2015年08月23日 札幌競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ディサイファ

プロフィール

生年月日
2009年04月20日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:29戦8勝
総収得賞金
420,959,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ミズナ(USA)  by  Dubai Millennium(GB)
馬主
H.H.シェイク・モハメド
生産者
ダーレー・ジャパン・ファーム有限会社 (門別)
調教師
小島 太
騎手
四位 洋文
  • 汐見ヤードエントランス
    汐見ヤードエントランス
  • 母ミズナは今年ハーツクライを受胎
    母ミズナは今年ハーツクライを受胎
  • 当歳は父ストーミングホームの牝馬
    当歳は父ストーミングホームの牝馬
  • 離乳前のひとときを過ごしていた
    離乳前のひとときを過ごしていた
  • 集牧後は手入れを通してコミュニケーションを取る
    集牧後は手入れを通してコミュニケーションを取る

   夏の札幌開催が最も盛り上がる第51回札幌記念(G2)は、今年も昨年の菊花賞馬トーホウジャッカル、同エリザベス女王杯馬ラキシスとG1馬2頭が参戦。金鯱賞(G2)など重賞3勝のラストインパクト、函館記念(G3)を制したダービーフィズ、中日新聞杯(G3)など重賞2勝のディサイファ、2013年の同レースを勝ったトウケイヘイローなど、出走馬15頭中9頭が重賞勝ち馬という錚々たるメンバーが北の地で激突した。

   レースは、逃げるトウケイヘイロー、先行する人気馬ラキシスを前に見ながら3番手の好位を進んだディサイファが直線抜け出し、猛追してくるヒットザターゲットをアタマ差凌ぎきり、重賞3勝目をあげた。

   ディサイファは日高町に拠点を置くダーレー・ジャパン・ファームの生産馬。重賞3勝目ともなると「新しいエピソードはもうあまりないですよ」と笑いながら繁殖マネージャーの福原博さんとイヤリングマネージャーの三宅公彦さんが迎えてくれた。

   レース当日、地元北海道開催ということもあり競馬場へ応援に行ったという福原さん。1歳秋に牧場から巣立った後、5年振りの再会となった。「パドックで見て、随分逞しくなったなぁ、状態は良さそうだなと感じました。レースもいい位置をキープして自分の競馬ができていたし、また一段と成長した印象を受けましたね」と振り返った。

   ディサイファの母、ミズナはDubai Millenniumを父に持つ貴重な繁殖牝馬。大きな馬体にキツイ気性で来日してきた当初はなかなか苦労させられたそうで「年齢とともに多少はおっとりしてきましたが、この馬格でパワーがありますから壁を蹴ったりするだけでも他の馬より破壊力があります」と苦笑い。産駒たちは母を反面教師にしたのか、おとなしく扱いやすいタイプが多く、ディサイファも手がかかった記憶はないというのが福原さん、三宅さん共通の見解だ。

   今年の当歳は父ストーミングホームの牝馬。この取材後に離乳予定で、親子で過ごす最後の時間が穏やかに流れていた。「母親の個性が強すぎて子供たちは母似だと思っていましたが、競走馬になって走る姿を見ていると父もちゃんと出ていることに気づかされました。ミズナは毎年違う種馬の子を産んでいるので、この子馬たちが将来どんな競走馬になるのか楽しみです」と改めて産駒の活躍を願っていた。

   昨年はエプソムC(G3)の勝利から毎日王冠(G2)、天皇賞・秋(G1)、ジャパンC(G1)という王道を歩んだディサイファ。福原さんは「昨年はG1の壁に跳ね返されてしまったけど、今年はまだ4戦と大事に使ってもらってるし、馬も逞しさを増している。G1制覇を期待しています」と話し、三宅さんも「リベンジしてもらいたいし、できる器だと信じて応援しています」と秋の大一番に向けエールを送った。