重賞ウィナーレポート

2015年07月26日 函館2歳S G3

2015年07月26日 函館競馬場 曇 稍重 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ブランボヌール

プロフィール

生年月日
2013年04月09日 02歳
性別/毛色
牝/芦毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
102,308,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ルシュクル  by  サクラバクシンオー
馬主
前田 葉子
生産者
株式会社 ノースヒルズ (新冠)
調教師
中竹 和也
騎手
岩田 康誠

   2013年生まれ世代最初のJRA重賞「第47回函館2歳ステークス(G3)」は、新冠町・ノースヒルズ生産の1番人気ブランボヌールが2着馬に3馬身半の差をつけて圧勝。世代初の重賞勝ち馬となった。ノースヒルズ生産馬の重賞勝ちは5月の目黒記念(G2)(勝馬ヒットザターゲット)に続く今年4勝目。同馬の父ディープインパクトは、この勝利でグレード制制定以降、8頭目のJRA全10競馬場重賞制覇となった。勝ち時計は1分10秒6(やや重)。

   圧巻の勝利だった。レース序盤は馬群の中団やや後方に控えていたブランボヌールだったが、3コーナー過ぎに鞍上の岩田騎手がゴーサインを送るとあっという間に先行勢に取りつき、直線で後続を突き離した。

   函館競馬場で愛馬の勝利を見届けた大山ヒルズの齋藤慎ゼネラルマネージャーは「デビュー戦は辛勝でしたが、中竹先生の仕上げらしく1度使われて馬がグンとよくなっていました。函館競馬場でも古馬を相手にあおるような動きを見せていたと報じられていましたし、今回は1番人気。その期待に応えることができて嬉しかったです」と声を弾ませた。

   牧場時代から光るところがあった馬だったという。「同じ函館競馬場でデビュー戦を勝ち、札幌競馬場のすずらん賞を勝った母ルシュクルゆずりのスピードと仕上がりの早さを感じさせる馬でした。母の初仔で、牝馬ということに加えてディープインパクト産駒。やや小柄ではありましたが筋肉にメリハリがあって、走るフォームが雄大で、跳びがすごく綺麗だった馬。スピードが乗ると、重心が下がって、全身を使った動きをする馬でした。春先から早期デビューを視野にいれて仕上げてきましたので、そうした狙い通りというのも嬉しいです」と育成時代の手応えを話してくれた。

   母ルシュクルは、今春の新潟大賞典(G3)を勝ったダコールの半姉という血統。ダコールもディープインパクト産駒だから、血統的にはよく似るところだ。「この母系は成長力も兼ね備えていると思いますし、ブランボヌール自身もまだ奥があると思っています。折り合いに不安はありませんし、跳びも大きいので距離延長もこなせると思う。来年の春が楽しみです」。レース後は新冠のノースヒルズで静養し、再び大山ヒルズに戻る予定だ。「まだ具体的に目標とするレースは決まっていませんが、まずはゆっくりと休ませて、次に備えたい」と期待に胸を膨らませている。

   今年も多くの2歳馬をデビューさせる予定のノースヒルズグループ。「この世代は雪も少なく、順調に調整ができました。」というようにすでに10頭を超える2歳馬をデビューさせている。「手応えを感じさせる馬も多く、楽しみです」。今年も、ノースヒルズの馬たちから目が離せそうにない。