2015年06月14日 エプソムC G3
優勝馬:エイシンヒカリ
プロフィール
- 生年月日
- 2011年05月03日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/芦毛
- 戦績
- 国内:8戦7勝
- 総収得賞金
- 197,315,000円
- 母 (母父)
- キャタリナ(USA) by Storm Cat(USA)
- 馬主
- (株) 栄進堂
- 生産者
- 木田牧場 (三石)
- 調教師
- 坂口 正則
- 騎手
- 武 豊
6月14日、東京競馬場で行われたエプソムカップ(G3)を制したエイシンヒカリを生産した牧場は、新ひだか町三石本桐の木田牧場。近くにはハッピープログレス(安田記(G1))などを生産した村上牧場とマイネルレコルト(朝日杯フューチュリティS(G1))など生産の田上稔牧場があり、のどかな牧場地帯にある。
同牧場の生産馬が中央競馬の重賞を勝ったのは1992年の弥生賞(G2)(勝馬アサカリジェント)以来のこと。現在、代表を務める3代目の木田圭介さんと先代のとなる父隆満さんにとって初めての重賞制覇で喜びも大きい。
同牧場では現在、15頭の繁殖牝馬を飼養しているが、その多くは預託馬で健全な牧場経営を営んでいる。
本馬の母キャタリナ((USA)、父ストームキャット)もオーナー(栄進堂)から預かっている良血馬で、本馬は牧場に来てから3番目の出産馬。 ストームキャット直仔の母と父ディープインパクトの配合である本馬は当初より期待されていたが、デビュー以来8戦7勝。年が明けて連勝で重賞を制し、まだ底を見せていない。
父親の隆満さんは「母親はストームキャットの仔なのですが、うるさいところも無く扱いやすい馬でした。」と振り返り、取材に同席してくれた圭介代表も「エイシンヒカリも、幼駒のころから大人しいというか、自分のペースを守っていて、放牧中も厩舎に居る時も手の掛からない仔でした。」と言う。
デビューしてからの愛馬の活躍には「1歳の秋に無事に岡山(オーナーのトレーニングセンター)に出せたのですが、体が弱かったせいかデビューが3歳になり、気になっていました。でも、オーナーや調教師さん、育成場の皆さんの力でこの様な強い馬になってくれました。今回の優勝が嬉しいというより、感謝の気持ちの方が強いです。」と木田牧場の親子は声を揃える。
古馬の重賞戦線に頭角を現した本馬に期待は膨らむが、ここに木田親子に朗報が入った。本馬の全妹(2歳芦毛)の入厩が決まり、早ければ今夏にでもデビューしそうだ。牧場作業に忙しい木田牧場に、この夏の楽しみが幾重にも膨らんできた様だ。
追記) 馬の神社としても名高い福島県相馬市にある国の指定重要文化財、相馬中村神社から分霊された相馬本桐神社がこの地区にある。父親の木田隆満さんは、この神社の世話役として神社を守り続けている。6月16日の神社祭には、氏子さんを集め祈祷を行った。200年程の日高の馬産界だが、1000年以上の歴史を誇る日本の馬文化を引継ぎ守っている。木田牧場の馬を大切にする一面がここに伺える。