重賞ウィナーレポート

2015年05月24日 オークス G1

2015年05月24日 東京競馬場 晴 良 芝 2400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ミッキークイーン

プロフィール

生年月日
2012年02月08日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
511,310,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ミュージカルウェイ(FR)  by  Gold Away(IRE)
馬主
野田 みづき
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
池江 泰寿
騎手
浜中 俊

 ノーザンファーム生産馬が4着までを占めた今年のオークス(G1)。実は全てがノーザンファーム空港牧場の育成馬であり、優勝したミッキークイーン、2着のルージュバック、そして4着のアースライズの3頭を管理してきたのが、窪田淳調教主任である。

 「3頭共に高い能力を持った馬であり、また育成厩舎のスタッフやノーザンファームしがらきや天栄のスタッフ、そして競馬場で携わった皆さんなど、色々な方達のサポートがあったからこそ、この結果に繋がったと思います」と窪田調教主任は、まず最初に感謝の言葉を口にする。

 ミッキークイーンはセレクトセール2013の1歳セクションの取引馬。この時は牝馬の取引馬では2番目となる、1億500万円(税込)の高評価を受けていた。

 「育成厩舎に来た頃から期待の1頭であったことは間違いありません。それでも競走馬として完成を迎えるのは、まだ先という印象も受けたので、成長を促しながら調教を進めていくことになりました」(窪田調教主任)

 せりでの高い評価に繋がった品の良さだけでなく、育成当初から柔らかい動きを見せていたというミッキークイーンは、馬体が出来上がっていなかったのにも関わらず、騎乗調教でも目を引く動きを見せていたという。しかし、目先の1勝ではなく、更に上のレースでも能力を出し切れる競走馬にしたいという目標の元、まずは馬体作りを念頭に置きながら調教を進めていかれることになる。

 デビューは2歳の12月。そこでは敗れたものの、中1週で望んだ2歳未勝利戦を勝利。もし、ミッキークイーンが才気に溢れるものの、か弱さが残ったままだったのなら、このローテーションでレースを使うことも出来なかったに違いない。

 「騎乗していた頃から、距離は中距離から長めの方が向いていると思っていました。桜花賞(G1)が出られなかったのは残念でしたが、その分、オークス(G1)に目標を切り替えられたことや、忘れな草賞のレースを見て、改めてオークス(G1)への自信を深めました」(窪田調教主任)

 そのオークス(G1)では後方に待機すると、上がり3ハロン最速となる34秒フラットの末脚で、桜花賞(G1)出走馬たちをあっという間に抜き去っていく。これが重賞初制覇というのも驚きだが、しかもデビューからの5戦で一度も連対を外したことのない安定ぶり。その上、まだ成長のピークは先にあると聞くと、今後、どれほどの競走馬になっていくのかとの想像は尽きない。

 「このオークス(G1)ではミッキークイーンや育成馬たちの活躍を通して、改めてチームワークの重要性を確認出来た気がします。改めて皆さんにありがとうございますと言いたいですし、今後もミッキークイーンには、皆さんと取り組んできたことの証明となるようなレースを見せてもらいたいです」(窪田調教主任)