重賞ウィナーレポート

2015年03月29日 マーチS G3

2015年03月29日 中山競馬場 小雨 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:マイネルクロップ

プロフィール

生年月日
2010年04月16日 05歳
性別/毛色
牡/芦毛
戦績
国内:26戦7勝
総収得賞金
223,025,000円
クロフネ(USA)
母 (母父)
グレートハーベスト  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
(株) サラブレッドクラブ・ラフィアン
生産者
グランド牧場 (静内)
調教師
飯田 雄三
騎手
丹内 祐次

 ダート界の新星誕生を占う「第22回マーチステークス(G3)」は丹内祐次騎手騎乗の6番人気マイネルクロップがハンデ戦らしいゴール前の激戦を制して、前走の佐賀記念(Jpn3)に続く重賞2連勝。自身にとってもJRA重賞は初めてで、飯田雄三調教師、丹内祐次騎手のJRA重賞初勝利に華を添えた。

 マイネルクロップを生産したのは新ひだか町グランド牧場。創業は1927年(昭和2年)という老舗の牧場で、現在は100頭を超える繁殖牝馬を養養。北海道、岩手に合計5つの牧場を所有し、生産、中期育成、後期育成を行う総合牧場だ。現在の代表は3代目当主となる伊藤佳幸社長。

 スズカマンボ(天皇賞(春)(G1))、ラブミーチャン(NAR年度代表馬)、サンビスタ(JBCレディスクラシック(Jpn1))など、この牧場から生まれた活躍馬は枚挙にいとまがなく、生産馬フェスティバルは日本産の牝馬として初めて米国のグレードレースを制している。しかし、今回のJRA重賞制覇は牧場としては2009年の京王杯スプリングC(G2)(勝馬スズカコーズウェイ)以来のこと。6年ぶりを祝うかのように2着にも同牧場生産馬イッシンドウタイが入って、生産馬のワン・ツー・フィニッシュとなった。

 競馬場でレースを見届けた伊藤社長は「ハンデ戦らしく、ゴール前では3頭、5頭が横一戦の激戦となりましたが、重賞初勝利を目指す丹内騎手の気迫のようなものを感じるレースになりました」とレースの第一印象を語り「(自らがオーナーとなっている)イッシンドウタイも頑張ってくれたと思います。負けたことは残念ですが、グランド牧場の馬を市場で評価してくれた馬主さんの馬が勝利してくれたことは嬉しい」と笑顔で話してくれた。

 マイネルクロップは、2010年のセレクションセール当歳市場の取引馬だ。「血統的に期待していた1頭ですし、牧場時代からバランスの良い馬でした。せりに参加する以上は、自信の持てるような馬でなければならないと思っていましたので、こうして結果を出してくれると嬉しいです」と話し「佐賀記念(Jpn3)はホッコータルマエが連勝街道をスタートさせた縁起の良いレース。マイネルクロップはまだ5歳。これからどんどん力を付けていって欲しいです」と期待している。

 母グレートハーベストはサンデーサイレンスのラストクロップ。馬格に恵まれずに期待したほどの成績を残すことはできなかったが、母としてその期待に応えた。現在はサウスヴィグラスの仔を受胎しているという。