2015年03月14日 中日新聞杯 G3
優勝馬:ディサイファ
プロフィール
- 生年月日
- 2009年04月20日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:27戦7勝
- 総収得賞金
- 420,959,000円
- 母 (母父)
- ミズナ(USA) by Dubai Millennium(GB)
- 馬主
- H.H.シェイク・モハメド
- 生産者
- ダーレー・ジャパン・ファーム有限会社 (門別)
- 調教師
- 小島 太
- 騎手
- 四位 洋文
中京競馬場で行われた第51回中日新聞杯(G3)は、日高町のダーレー・ジャパン・ファームが生産した5番人気のディサイファが最後の直線で早めに先頭にたって、そのまま押し切り重賞2勝目を掴み取った。同じ1枠1番を引いた昨年のエプソムカップ(G3)同様に、道中は中団を最内で進み、直線に入ると外へ持ち出し一気に他馬を差し切った。鞍上の四位洋文騎手とともにエプソムカップ(G3)以来の重賞勝利となった。
「久しぶりの重賞勝ちだったので喜びは大きかったです。」と勝利の瞬間を話して下さったのは、同ファームの育成マネージャーを勤める三宅公彦さん。この日は休日だったために、テレビでご家族と共に応援していたそうだ。「外に出してからの伸びがよかったので、直線中ほどでは勝てると思いました。」
ダーレー・ジャパン・ファームは、日高町を中心に数か所に分場が点在し、150頭前後の繁殖馬を所有する大牧場だ。その中で完成してまだ2年程の汐見ヤードに、ディサイファの母ミズナはいる。海が見えるこのヤードは、壮大な景色が広がる。カラーやデザインが洗練され、徹底して整備された場内は、ただただ美しい。広い放牧地で馬たちが悠々と過ごす様は、日本にいることを忘れてしまいそうだ。
母のミズナは、世界的にも希少なDubai Milleniumの直仔。母として、重賞で2着6回のアドマイヤタイシ(父Singspiel)を産んでいるほか、これまでの産駒7頭中5頭が牡馬という優秀な繁殖牝馬だ。繁殖マネージャーの福原博さんは「場内でも1・2を争うほど大きな馬体をしています。気の強いところもありますが、年齢を重ねるごとにマイルドになってきました。でも仔育てはしっかりと行います」と話す。ディサイファもそうだったが、産駒は総じて「おとなしく扱いやすい性格」なのだそうだ。
同ファームでは、できるだけ自然に近い環境で馬を育てるという方針の元に馬づくりが行われている。特に放牧に関しては、「繁殖馬も出産間際まで夜間放牧です。一年のうち300日以上は夜間放牧を行っています」と福原マネージャー。年々、馬が厩舎内にいる時間が減っているそうだ。離乳後を担当する三宅マネージャーも「昼夜放牧で1日20時間以上は外に出ています。人が触る時間が限られているので、馬へはポイントを押さえて手をかけ躾をしています。馬と携わりたいスタッフにとっては少し物足りないかもしれませんが(笑)」。自然に近い環境というのは怪我などのリスクも伴う。それでも強い馬を求めるオーナーブリーダーだからこそできる育て方と言えるかもしれない。
「デビューした頃や牧場にいた頃は、小さくて薄くまだまだ成長途上という馬体をしていました」と語る三宅マネージャーは、本馬の成長に嬉しそうな顔を見せつつ「成長が遅い方だったので、まだ、のびしろがあると思います。今後は大きいところで頑張ってほしいです。」と更なる成長を期待する。福原マネージャーも「この勝利をきっかけに今後はG2・G1を目指してステップアップして欲しい」と今後にエールを送る。
お二人から感じるのは、今の勝利の嬉しさよりも、「これからもっと強い馬になる」という確信。故郷からの熱い想いを受け、ディサイファは今後より一層逞しくなってくれることだろう。