重賞ウィナーレポート

2015年02月14日 クイーンC G3

2015年02月14日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:キャットコイン

プロフィール

生年月日
2012年03月04日 03歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:3戦3勝
総収得賞金
51,689,000円
ステイゴールド
母 (母父)
ストレイキャット  by  Storm Cat(USA)
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
二ノ宮 敬宇
騎手
柴田 善臣

 デビューからの3連勝で今年のクイーンC(G3)を制したキャットコイン。父はステイゴールド、そして母はゼンノロブロイの兄弟に当たるストレイキャットと、父、母共に白老ファームで生を授かっている。

 「栗毛の毛色、そしてそんなに大きくはない馬体のサイズからしても、父のステイゴールドが強く出ているような印象を受けますね」とは、父系、母系共にこの血統を良く知る白老ファームの石垣節雄繁殖主任。新聞の記事にもなっていた気性の強さもまた父譲りなのでしょうか?と質問を向けると、

 「いや母のストレイキャットも、結構我が儘な面がありましたからね(笑)」という答えが返ってきた。

 キャットコインの祖母に当たるローミンレイチェルは、現役時にバレリーナH(G1)を含む9勝をあげている。白老ファームに輸入されてからは3頭の産駒を送り出しているが、その中で唯一の牝馬がストレイキャットだった。

 ストレイキャットは現役時に中央で1戦0勝の成績を残して繁殖牝馬入り。産駒は中央、地方問わず堅実な勝ち上がりを見せていく中、待望の中央重賞初制覇となったのは、ファンタジーS(Jpn3)を優勝したタガノエリザベート。キャットコインが2頭目の中央重賞を勝利したことで、改めてこの牝系の優秀さを証明した形となった。

 「こちらにいた頃は、常に母の影に隠れて動き回っていたという印象があります。それでも何の問題も無く健康に育ってくれましたし、いい意味でエピソードの無い馬だったとも言えますね」(石垣繁殖主任)

 昨年10月のデビュー戦は6番人気、そして牡馬を退けたひいらぎ賞では8番人気と、キャットコインは人気にも現れていた前評判を覆すような勝ち方を見せていくと、このクイーンC(G3)では2番人気を背負うことになる。

 レースは最後の直線、横に大きく広がった馬群から、キャットコインはいち早く抜け出す。ゴール前では後続に待機していた追い込み馬たちが迫ってくるも、クビ差凌いでのゴール。鞍上を務めていた柴田善臣騎手からも「力を付けている」といったお褒めの言葉をもらった。

 「僅差のレースとなりましたが、それでも勝ちきるところがこの馬の強さの証明だと思います。ステイゴールドの産駒でデビューから連勝した馬は全てG1馬となっているというデータもあるようですし、しかも今回は重賞で3連勝目を飾ってくれたわけですから、ますます今後の活躍が楽しみになってきました」(石垣繁殖主任)

 この勝利によって、今年のクラシック出走を賞金面でクリアしたキャットコイン。ステイゴールド産駒にとって最高のデータは、桜花賞(G1)優勝で達成されることも十分に考えられそうだ。