2014年12月14日 阪神ジュベナイルフィリーズ G1
優勝馬:ショウナンアデラ
プロフィール
- 生年月日
- 2012年02月10日 02歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:4戦3勝
- 総収得賞金
- 84,175,000円
- 母 (母父)
- オールウェイズウィリング(USA) by Elusive Quality(USA)
- 馬主
- 国本 哲秀
- 生産者
- 下河辺牧場 (門別)
- 調教師
- 二ノ宮 敬宇
- 騎手
- 蛯名 正義
18頭すべて異なる種牡馬産駒で行われた2歳牝馬チャンピオン決定戦「阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)」は蛯名正義騎手騎乗のショウナンアデラが優勝。デビュー2戦目の未勝利、からまつ賞に続く3連勝でJRAG1レース初制覇を果たした。
同馬を生産したのは日高町の下河辺牧場。これまで三冠牝馬スティルインラブやオークス(G1)優勝ダイワエルシエーロ、桜花賞馬アユサンなどを送り出している。
今年は、11月に行われたマイルチャンピオンシップ(G1)優勝のダノンシャークに続いてのG1制覇に牧場は沸いている。
レースの興奮冷めやらぬ午後5時前。すでにあたりは真っ暗になっていたが、日常の業務を終えたスタッフが集まって、下河辺隆行専務を囲んで勝利を分かち合った。「すごい脚だった」「よかった」「嬉しい」。表現は異なるものの気持ちはひとつ。「今日の勝利はみんなのおかげ。頑張ってくれた馬に感謝し、これからも奢ることなく、しっかりと自分の仕事をしてください」という専務の訓示で、また笑顔。この笑顔がまた強い馬づくりの原動力にもなる。
4コーナーで後方に位置していた愛馬を確認したときに「今日はダメかな」と諦めかけた下河辺専務の期待を良い意味で裏切る快走。専務自身が「びっくりした」というような豪脚を披露し、ライバルの17頭を置き去りにした。
レースを見届けた専務は「ディープインパクトの子ですから、血統的にも期待の大きな馬でしたし、牝馬ながらに骨格のよい、雄大な馬でしたね」と牧場時代をふりかえり「素直な性格で、扱い易い馬でした。たまにスイッチが入るとピリッとしたところを見せるので、そういう面がよい方向に向いてくれればよいなと、そう思っていた記憶があります。2歳の夏にデビューできたように牧場時代は順調に過ごした馬ですし、今回は、そういったところが良い方向に向いてくれた」と逞しく育った同馬を褒めた。
ただし、巷間伝えられているようにまだ弱いところを抱えているのも事実らしい。「とにかく、このまま無事にクラシック戦線をのりきって欲しい」と願うのは生産者ならではだが、そういう状態でG1競走に勝つのだから末恐ろしい。
「目標としているのは、ひとつひとつの積み重ねです。今までも、そして、これからも。牧場を応援してくださる馬主の方々や厩舎スタッフ、そして多くの関係者への感謝の気持ちを忘れずに、これからも努力を続けていきたい」と語っている。