重賞ウィナーレポート

2014年11月29日 R-NIKKEI杯京都2歳S G3

2014年11月29日 京都競馬場 晴 稍重 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ベルラップ

プロフィール

生年月日
2012年03月09日 02歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
49,462,000円
ハーツクライ
母 (母父)
ベルスリーブ  by  シンボリクリスエス(USA)
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
須貝 尚介
騎手
W.ビュイック

 同じ須貝厩舎、同じ父ハーツクライ。デビュー前から「ジャスタウェイ2世」と騒がれていたベルラップであるが、もう一つの共通点がある。なんと育成先はジャスタウェイと同じノーザンファーム空港牧場であり、そして騎乗調教を手がけていたスタッフも一緒ということだ。

 「ジャスタウェイを彷彿とさせるような乗り味の良さがあり、坂路の調教でも手応えは抜群でした。様々な共通点もありますし、我々も『ジャスタウェイ2世』になれるかもとの期待は持っていました」とはノーザンファーム空港牧場の高見優也厩舎長。レース当日は、厩舎スタッフと共にTV観戦していたというが、好走の予感はレース前から感じていたとも話す。

 「積極的なレースをする馬なので、馬場が渋ったことはベルラップに味方すると思っていました。また前走の黄菊賞ではブドー騎手が持ち味を引き出してくれましたが、ビュイック騎手もまた、馬に合わせた乗り方をしてくれるとの思いもありました」

 その高見厩舎長の予感は的中する。1000m通過が63秒1というスローペースを3番手で折り合ったベルラップは、直線で抜け出すと、後続から迫ってきたダノンメジャー、そしてシュヴァルグランの追撃を振り切って優勝。

 「前走と同じような脚色だったので、粘り込めると思っていました」と高見厩舎長は話すが、それも馬場を味方とし、そして鞍上のビュイック騎手が最高のタイミングで抜けだしたからこその勝利とも言える。

 レース名、そして施行条件こそ変わったが、ラジオNIKKEI杯2歳S(G3)時代には今年のダービー馬ワンアンドオンリー、ジャパンカップ(G1)を制したエピファネイア、世界を制したヴィクトワールピサなど、蒼々たる馬が送り出されている、まさに出世レース。第1回の勝ち馬としてその名を刻んだベルラップにも、今後、ますますの活躍が期待できる。

 「元々、マイルでも戦えると思えるようなスピード能力もありましたし、それが中距離でも証明できたことは、来年のクラシックがより楽しみになってきました。まだまだ良くなる余地も残っていますし、来年のクラシックシーズンには更に成長した姿、そしてレースを見せてくれると思います」と話す高見厩舎長。「ジャスタウェイ2世」は、ベルラップに対する高い評価とも言えるが、ジャスタウェイが果たせなかったクラシック制覇を果たした時、きっと誰もがベルラップとジャスタウェイを同列の競走馬として認めていることだろう。