2014年05月03日 青葉賞 G2
優勝馬:ショウナンラグーン
プロフィール
- 生年月日
- 2011年02月23日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:7戦2勝
- 総収得賞金
- 80,969,000円
- 母 (母父)
- メジロシャレード by マンハッタンカフェ
- 馬主
- 国本 哲秀
- 生産者
- レイクヴィラファーム (洞爺湖)
- 調教師
- 大久保 洋吉
- 騎手
- 吉田 豊
終わりから始まる物語というのもある。
日本ダービー(G1)のトライアル競走「第21回青葉賞(G2)」を勝ったのは10番人気のショウナンラグーン。日本の競馬史に大きな足跡を残したメジロ牧場の、あとを引き継いだレイクヴィラファームの第1期生としてデビューし、同牧場生産馬初の重賞ウイナーとなった。
この日、洞爺湖町のレイクヴィラファームでレースを観戦していた同ファームの岩崎義久さんは「このレースに出走できただけでもラッキーだと思っていました。人気もなかったですし、将来につながるようなレースをしてくれたら」と、レース前は気楽な気持ちだったという。
「ゆっくりめのペースでしたが折り合いはついていましたし、最後は必ず良い脚を使ってくれる馬。最後の直線で、前を行く馬たちとどこまで差を詰められるのか」という思いは、良い意味で裏切られることになる。直線、スムーズに外に持ち出されたショウナンラグーンは、1頭、また1頭と前の馬たちを交わし「もしかしたら(ダービー(G1)の優先出走権利を取れる)2着になってくれるか」と思った瞬間、先頭でゴールへと飛び込んだという。「ゴールした瞬間は、本当に嬉しかったです」と仲間たちと喜びを分かち合った日のことを話してくれた。そして「メジロドーベルの孫という意味でも本当に嬉しいです」とほおを緩ませた。
メジロドーベルは、JRA最優秀2歳牝馬、3歳牝馬、4歳以上牝馬(2回)。4年連続、計5つのG1競走に優勝するなど息の長い活躍をした。繁殖牝馬としても期待の大きな馬だったが、思うような結果を残せず4番仔にあたるメジロシャレードが最初のJRA勝馬だ。「2戦目に勝ちあがって、将来を嘱望された存在でしたが、馬房の中で大きなケガをしてしまって、結局復帰できないまま牧場に戻ってきました」。マンハッタンカフェ牝馬のメジロシャレードに用意されたのは非サンデーサイレンス系の旗頭シンボリクリスエスだった。“らしい配合”ですね、という問いに「生産したのはレイクヴィラファームですが、配合したのはメジロ牧場です」と笑った。
牧場時代のショウナンラグーンは「母にとっての初仔で、少し早目に生まれてしまったこと以外は順調でした。自分たちなりには自信をもってセレクトセール上場させてもらったのですが、高い評価をいただいたこと。それから、(この血統ゆかりの)大久保先生に預けていただいたこと。国本オーナーには感謝という言葉以外見当たりません」という言葉を並べた。
「ダービー(G1)の舞台を踏めるということは、サラブレッドに携わるものにとって最大の名誉です。悔いのないレースをしてほしい」という言葉に力を込めた。