2014年03月30日 高松宮記念 G1
優勝馬:コパノリチャード
プロフィール
- 生年月日
- 2010年04月15日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:12戦6勝
- 総収得賞金
- 304,507,000円
- 父
- ダイワメジャー
- 母 (母父)
- ヒガシリンクス by トニービン(IRE)
- 馬主
- 小林 祥晃
- 生産者
- ヤナガワ牧場 (門別)
- 調教師
- 宮 徹
- 騎手
- M.デムーロ
春のスプリント王決定戦、第44回高松宮記念を勝ったのは、フェブラリーS(G1)に続いて日高町のヤナガワ牧場生産で、Dr.コパ氏こと小林祥晃氏所有のコパノリチャードだった。
この日、同牧場の梁川正普社長は中京競馬場で愛馬を応援。先代で父の正克さん(70)は自宅事務所のテレビでレースを待った。「今年は、フェブラリーステークス(G1)も勝たせてもらったし、阪急杯(G3)にも勝たせてもらいました。もちろん期待はしていましたし、勝って欲しいと願っていましたが、勝負の世界ですから、そんなに良いことばかり続かない。人気にしてもらいましたので(3番人気)、その人気と同じくらいの着順なら満足しようと思っていました」と正克さん。とはいうものの、午前中から降り続く雨に「逃げ、先行した馬の成績はどうか。M.デムーロ騎手のコース取りはどうか」ということを気にしながらメインレースの時間を待った。
レース前は「これほどまでに悪い馬場は経験ありませんでしたが、条件はどの馬も同じ。パワータイプで、かき込むような走り方をする馬ですから、比較的苦にしないだろうとは思っていました」という。そして「この日は逃げた馬があまり良い結果を残していませんでしたので、ハナにはいってほしくはなかったです」という気持ちが通じたように好位でレースを進めたコパノリチャードは直線で、芝の良いところへ持ち出されると一気に伸びて、最後は2着以下に3馬身の差をつけてG1ウイナーの仲間入りを果たした。レース直後から地元馬の快挙に日高町の三輪茂町長や伊藤幸寛富川農協組合長ほか近隣の牧場関係者らも駆けつけて喜びを共有。「たくさんのお電話もいただきましたし、嬉しかったし、びっくりです。未勝利戦を勝つのも難しい世界で、G1レース2連勝は、オーナーの運に負うところが大きかったと思います」と喜びを表現した。
牧場時代のコパノリチャードについては「野武士のようなたくましさを持った馬でした。胸が深くて、腰のしっかりした馬。とても力強い馬だったと記憶しています。そんなたくましさが厳しい馬場状態になったレースでいかされたのかもしれない」と牧場時代の記憶をたどりながらレースをふりかえり「今年は全弟妹が生まれる予定なんです」と笑顔になった。そして「この仕事は一生勉強。この幸運におごることなく、生産馬全体のレベルを底上げして、これまで牧場を支えてくれた方々に恩返しがしたい」と喜びを噛みしめていた。