重賞ウィナーレポート

2014年04月12日 阪神牝馬S G2

2014年04月12日 阪神競馬場 晴 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:スマートレイアー

プロフィール

生年月日
2010年05月15日 04歳
性別/毛色
牝/芦毛
戦績
国内:8戦5勝
総収得賞金
479,844,000円
ディープインパクト
母 (母父)
スノースタイル  by  ホワイトマズル(GB)
馬主
大川 徹
生産者
岡田スタツド (静内)
調教師
大久保 龍志
騎手
武 豊
  • オカダスタッド岡田将一社長と半弟
    オカダスタッド岡田将一社長と半弟
  • 仔だしの良い母スノースタイル
    仔だしの良い母スノースタイル
  • 期待のかかる半弟(1歳、父マツリダゴッホ)
    期待のかかる半弟(1歳、父マツリダゴッホ)
  • オカダスタッド放牧地
    オカダスタッド放牧地
  • オカダスタッド坂路コース
    オカダスタッド坂路コース

 阪神牝馬S(G2)を最後方から鮮やかな末脚で制したのはスマートレイアー(父ディープインパクト 母スノースタイル)だった。

 本馬の生産牧場は多くの活躍馬を輩出する岡田スタッド(代表岡田牧雄氏 新ひだか町静内目名)。同牧場は、もともと繁殖を主体に行ってきたが、この13年間程で生産から育成、調教まで一貫とした競走馬づくりをする‘総合牧場’に発展。繁殖を主体とする静内目名の本場、ご子息の岡田壮史氏がマネージャーを務める育成のノルマンディーファームと繁殖の岡田スタッド分場(旧カントリー牧場)は静内豊畑にあり、日高町には厚賀と緑町に繁殖と育成を行うオカダスタッド(代表岡田将一氏)と日高でも有数な規模の岡田スタッドグループを親子で形成しており、スタリオンのレックススタッドは父牧雄氏が代表を務めている。

 本馬は、厚賀のオカダスタッドで産まれ育った。長男の将一さんを訪ねると、出遅れながら鼻差で制したレース展開に苦笑いを見せていた。「スタートで出遅れてしまったので、ゴールまでハラハラしながら観ていました。さすがに武ジョッキーは馬を理解していたのでしょうね。欲を言えばもう少し安心して観られるレースにして貰えたらと思いますよ。」と相当に神経をすり減らしたようだが、喜びは大きく、次走に予定されているヴィクトリアマイル(G1)へ向け既に期待を高めている様子。

 スマートレイアーの母スノースタイル(父ホワイトマズル)は、将来を見据えて導入したダムスペクタキュラーの孫で、父グルームダンサー母シャルムダンサーとの間に生まれた。母は現役時代、地方から中央に移り2勝し6年間走り続けた孝行馬。スマートレイアーの半兄カントリースノー(父ティンバーカントリー)、半姉スノークラフト(父アグネスデジタル)など兄弟も長年現役として活躍している。「スノースタイルは、とても仔出しの良い母親で、お尻が大きくて丈夫な仔を産みます。どの兄弟も運動神経が良く競走寿命も長いですね。今の1歳(牡 父マツリダゴッホ)は同時期の姉を彷彿させる馬体をしていますし、とても楽しみな1頭です。まだ決まってないのですが、せりに出すことも検討しています。」と将一さんの半弟にかける期待も大きい。この1歳馬の父は同牧場生産のグランプリホース・マツリダゴッホの産駒でもある。

 今回の阪神牝馬S(G2)では1400mの距離に出遅れながらも他の12頭をすべて差しきったレースシーンは印象に残るものとなったが、将一さんは「ハラハラしましたが、重賞競走として競馬を盛り上げてくれました。そのスマートレイアーのファンが一人でも多くなって馬券を楽しんで貰う。そんな馬になって欲しいですね。」とエールを送った。