重賞ウィナーレポート

2014年01月25日 京都牝馬S G3

2014年01月25日 京都競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ウリウリ

プロフィール

生年月日
2010年02月11日 04歳
性別/毛色
牝/青毛
戦績
国内:13戦4勝
総収得賞金
244,355,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ウィキウィキ  by  フレンチデピュティ(USA)
馬主
金子真人ホールディングス (株)
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
藤原 英昭
騎手
浜中 俊

 今年の京都牝馬S(G3)を勝利したウリウリ。育成を手がけたノーザンファーム空港牧場の窪田淳調教主任は、ウリウリの母であるウィキウィキも担当していた。

 「ウィキウィキも高い能力を感じさせていた馬でしたが、体質が弱くて大成することはできませんでした。ウリウリは母の2番仔となりますが、その母よりも柔らかみがあり、これなら母が辿り着けなかった上のクラスまで行ける馬になるのではと思っていました」(窪田調教主任)

 ただ、父ディープインパクトの馬体が出たウリウリは、同世代の育成馬たちの中に入ると小柄であり、調教を進めて行くにも馬体の成長と相談をしなくてはいけなかった。

 「騎乗調教を始めた当初から、クラシックを意識出来るだけの能力は感じさせていました。それでも成長の過程を見ていくと、春クラシックに向けて無理をさせるより、じっくりと育てていった方がいいのではと思いました」(窪田調教主任)

 そう考えていたのは管理する藤原英昭調教師も一緒だった。決して無理をさせることなく、牧場で調教が進められたウリウリは2歳の10月にデビュー。2戦目には初勝利をあげ、その後はオープンクラスでも好走を続けていく。

 3歳の夏に500下を勝利すると、秋にはローズS(G2)で3着に入り、秋華賞(G1)へと出走。春のクラシック出走こそ叶わなかったが、牝馬三冠最後のレースにウリウリはその名を残すことができた。

 「秋華賞(G1)へ出走が叶った時には、間に合わせることが出来たとの思いがありました。結果こそ10着でしたが、G1レースでも戦える器であることを証明してくれたと思います」(窪田調教主任)

 1000万下の衣笠特別を勝利して、格上挑戦で迎えることとなったこの京都牝馬S(G3)。重賞勝ち馬を差し置いて2番人気の評価を集めたウリウリは、インコースから切れ味鋭く抜けだして、1番人気のドナウブルーの追撃を振り切ってみせる。

 「切れる脚を使える競馬を見せてくれた浜中騎手の好騎乗だったと思いますし、その切れを生かせる状態まで仕上げてくれた藤原先生やスタッフの皆さんのおかげだと思います。また同じノーザンファーム生産馬であるドナウブルーとワンツーフィニッシュを果たせたということも嬉しかったです」(窪田調教主任)

 クラシックでは目立った結果を残すことはできなかったウリウリであるが、その鬱憤を晴らすかのような今回の重賞制覇。成長過程やレースぶりを見ても、今後、更に強くなっていくことは明らかであり、今後の牝馬重賞戦線においても、ますますの飛躍が期待出来そうだ。