重賞ウィナーレポート

2014年01月12日 シンザン記念 G3

2014年01月12日 京都競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ミッキーアイル

プロフィール

生年月日
2011年03月12日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:4戦3勝
総収得賞金
529,481,000円
ディープインパクト
母 (母父)
スターアイル(IRE)  by  ロックオブジブラルタル(IRE)
馬主
野田 みづき
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
音無 秀孝
騎手
浜中 俊

 現時点における3歳最速馬の能力を証明したレースとなった、今年のJRA3歳重賞初戦シンザン記念(G3)。ダービー馬タニノギムレット、三冠牝馬ジェンティルドンナも勝利した出世レースの覇者となったのは、2戦目の未勝利戦1600mで、ウオッカが記録した2歳日本レコードを0.8秒更新したミッキーアイルだった。

 「初めて厩舎で見た時は、コンパクトにまとまっていながらも十分な筋肉も有していると思いました。その見た目もそうですが、母系からはスピード能力の高い馬も多く輩出されており、また母父がロックオブジブラルタルということからも、短いところがあっているのかなという印象を受けました」とは育成を手がけたノーザンファーム空港牧場の犬伏健太調教主任。調教を始めると前向き過ぎるような一面ものぞかせたが、ハミの受け方に気をつけるなど、力を抜いて走れるように心がけたという。

 とはいっても、ミッキーアイルがその頃から高いスピード能力を証明していたわけではない。ノーザンファーム空港牧場の坂路でハロン15秒台の時計を出し始めた7月には、牧場を離れていたからだ。

 「自分の目の前では、まだ本気で走っていなかったと思います。それだけに未勝利戦を勝ったときのレースは驚きでしたし、ひいらぎ賞はレース内容、そのタイム共に凄い馬なんだなと思いました」(犬伏調教主任)

 圧倒的1番人気の支持を集めたこのシンザン記念(G3)。前でレースを進めたいミッキーアイルにとって、大外8枠は決して有利な条件ではなかったが、スタート良く飛び出すと、スピードに乗った走りで後続を引き離していく。そのまま後続に影も踏ませることなく、待望の初重賞制覇を飾った。

 「今回は勝ち負けではなく、負けることはないだろうと思いながらレースを見ていました。高い能力を持っていることを重賞勝利という形で証明してくれただけに、今後は折り合い面も含めて更にレベルの高いレースを見せて欲しいですね」(犬伏調教主任)

 そのエールもまた、ミッキーアイルの能力を評価しているからこその激励なのだろう。この後はNHKマイルC(G1)を目指したローテーションを歩んでいくことが陣営から発表されたが、そのスピード能力が最高のパフォーマンスの中で発揮されたのなら、G1の舞台までミッキーアイルの影を踏む馬は現れてこなさそうだ。