重賞ウィナーレポート

2013年12月23日 阪神C G2

2013年12月23日 阪神競馬場 晴 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:リアルインパクト

プロフィール

生年月日
2008年05月14日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:20戦3勝
総収得賞金
396,094,000円
ディープインパクト
母 (母父)
トキオリアリティー(USA)  by  Meadowlake(USA)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
堀 宣行
騎手
R.ムーア

 3歳馬として初めての快挙となった安田記念(G1)以来、約2年半ぶりの優勝。リアルインパクトを勝利へと導いたのは、鞍上を務めたムーア騎手の選んだ「逃げ」という新たな脚質であり、その力添えを果たしたのは、2歳以来となるノーザンファーム空港牧場での調整期間だった。

 「一度リフレッシュさせようとのことで、ダービー卿ChT(G3)の後、空港牧場で時間を取って調整することになりました」とはノーザンファーム空港牧場の高見優也厩舎長。久しぶりに接することとなったリアルインパクトだったが、レベルの高いレースで激戦を続けてきた疲れもあるのか、2歳の頃に見せた覇気は感じられなかった。

 「まずはゆっくりさせて、次に走りたいという前向きな気持ちに向けるように調教を行ってきました。内容的には決して速い時計は出していなかったのですが、行きっぷりはかなり良くなっていましたし、いい状態で厩舎に送り出せたということを復帰戦となる富士S(G3)の2着で証明できたので、次は重賞でもとの期待は持っていました」(高見厩舎長)

 富士S(G3)の後でのマイルChS(G1)では10着に敗れているものの、不利と言える大外18番枠からの発走で、果敢に先行争いをしながらの結果であり、高見厩舎長は自分の競馬が出来ていなかったという見方をしていた。

 「安田記念(G1)、そして富士S(G3)と先行して2着となったように、今回も前でレースをしてくれればとの思いはありました。逃げたのは意外でしたが、厩舎の皆さんがいい状態で臨ませてくれたことや、ムーア騎手も馬の能力を引き出してくれたことが、最後まで粘りこめたレースに繋がったのだと思います」(高見厩舎長)

 実はこの前日にも高見厩舎長は歓喜の瞬間を味わっている。今年、最後の中央競馬G1レースとなった有馬記念(G1)。育成馬であるオルフェーヴルのラストランを見届けに中山競馬場まで応援に出かけていたその目の前で、オルフェーヴルは2着に8馬身差を付ける最高のフィナーレを飾ってみせる。

 「G1勝利の喜びだけでなく、負けたレースでの悔しさも含め、様々な思い出があります。フランス遠征にも同行させてもらうなど、ホースマンとしても成長させてもらった馬でした。それだけに最高のレースを最後に見られたのは嬉しかったです」(高見厩舎長)

 オルフェーヴルの引退と、そしてリアルインパクトの復活。2日間連続となった育成馬の重賞勝利は、未来へと繋がる結果ともなった。

 「引退したといってもオルフェーヴルは種牡馬となるわけですし、数年後、育成を手がけた産駒に、父の果たせなかった凱旋門賞(G1)制覇を果たして欲しいと思います。またリアルインパクトも改めて能力の高さを証明してくれたと思うので、来年はG1の舞台で改めて復活した姿を見せてほしいです」(高見厩舎長)