2013年10月14日 府中牝馬S G2
優勝馬:ホエールキャプチャ
プロフィール
- 生年月日
- 2008年02月24日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/芦毛
- 戦績
- 国内:21戦6勝
- 総収得賞金
- 532,316,000円
- 母 (母父)
- グローバルピース by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- 嶋田 賢
- 生産者
- 千代田牧場 (静内)
- 調教師
- 田中 清隆
- 騎手
- 蛯名 正義
エリザベス女王杯(G1)への重要なステップレース「第61回府中牝馬ステークス(G2)」は新ひだか町の千代田牧場が生産したホエールキャプチャ(5歳)が好位から抜け出して1分48秒8で優勝。昨年のヴィクトリアマイル(G1)以来となる重賞4勝目を記録し、通算成績を21戦6勝とした。
最後の3ハロンラップが10秒8~10秒7~11秒3。東京競馬場の歴史の中でもっとも早いあがりタイムを計時した究極の瞬発力勝負は、復活が待たれていたG1勝馬が勝利した。好位から力強く抜け出して後続の追撃を完封。改めて能力の高さをアピールした。
「春シーズンは腰の状態が本当ではなく、本来の力を出せない競馬が続いてしまいました。それだけに、この勝利は嬉しいです」と喜びを噛みしめるのは千代田牧場の飯田正剛社長だ。
一般的に、一度調子を崩すと立て直しが難しいと言われる牝馬。とくにホエールキャプチャのように実績上位の馬は牝馬限定レースを選ぼうとすると負担重量が重くなるうえに、得意とする距離ばかりを選んで走ることが出来ない。
「それでも田中清隆調教師や蛯名正義騎手は、この馬を信じて、この馬のよいときのイメージをもって一生懸命に立て直してくれました」と感謝している。
そして春から夏へと季節が移る中でホエールキャプチャは、自分を信じてくれる人間たちの努力に応えるようにかつての自分を取り戻し、飯田社長のもとには嬉しい報告が届くようになった。「レース当日、田中調教師や蛯名騎手は相当に自信を持っていました。もちろん、競馬ですから、それがすべて結果に結びつくわけではありませんが、馬のために全力で取り組んでくれました。そういう姿勢が本当にうれしかったし、本当に感謝しています。この勝利は彼らのおかげです」と言葉を続けた。
気がつけば、この勝利で重賞勝利はG1タイトルを含めて4になった。「この母系をさらに発展させようとタレンティドガールをヨーロッパに連れて行ってから20年以上。ようやく実を結んだともいえますが、まだ終わったわけではありません」という。夢はまだ終わらない。それがサラブレッドの生産というものなのだ。