2013年09月15日 ローズS G2
優勝馬:デニムアンドルビー
プロフィール
- 生年月日
- 2010年01月31日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:6戦3勝
- 総収得賞金
- 383,688,000円
- 馬主
- 金子真人ホールディングス (株)
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 角居 勝彦
- 騎手
- 内田 博幸
オークス馬メイショウマンボ、2着馬のエバーブロッサム、3着馬のデニムアンドルビーが一挙顔を揃えた今年のローズS(G2)。まさに秋華賞トライアルと呼ぶに相応しい注目の一戦となる中、夏の休養を挟んで成長をレース内容で示して見せたのはデニムアンドルビーだった。
オークス(G1)の後、育成先でもあったノーザンファーム早来牧場に戻ったデニムアンドルビーを待っていたのは、1歳秋からの成長をよく知る日下厩舎のスタッフたちだった。
「春先は連戦が続いていたのですが、疲れや痛みなどの症状も見られず、馬体の回復も早かったので、順調に調整を行うことができました」(日下和博厩舎長)
このローズS(G2)ではオークス(G1)よりもプラス14キロの馬体重で出走したデニムアンドルビーであるが、日下厩舎長もこの調整期間に考えたことは、馬体を一回り大きくさせることだった。
「馬自身がオンとオフを分かっていてくれたので、調教をしながら、身になっていくことができました。牧場をから厩舎に帰厩する際にも馬体重は増えていただけに、プラス14㎏でレースに臨んだことは予想していた通りの馬体で出てきてくれたなと思いました」(日下厩舎長)
台風が近づく中、重馬場で行われたレースは稍重の馬場でフローラS(G2)を勝利しているデニムアンドルビーにとって不得手にはならないと思われていた中、TV観戦をしていた日下厩舎長の目の前でとんでもないことが起こる。スタートはあまり良くないデニムアンドルビーではあるが、ゲートが開くとダッシュがつかずに大きく遅れてしまう。
「スタートした瞬間は、さすがに負けたと思いました。元々、前脚と後脚の収縮に時間のかかる馬で、それがゲートでスピードが付かない要因なのかなとも思っていましたが、それでも乗り味は素晴らしいものがありましたし、だからこそ終いにあれだけの脚を使えるとも言えます」(日下厩舎長)
最後方からのレースを余儀なくされたデニムアンドルビーではあるが、重馬場にも関わらず1000m通過が58秒2というハイペースとなったことにより、より終いの脚が生かされる展開となる。ぐんぐん順位を上げていくと最後の直線では外に進路を取り、あっという間に先行馬たちを交わし去った。
「秋華賞(G1)に向けていい結果を残せたのは何より嬉しいです。秋華賞(G1)はコースも変わりますし、そう簡単にはいかないとは思いますが、このレースもいい経験になったと思いますし、デニムアンドルビー自身もまだ、様々な課題をクリアしながらレースに臨んでいけるので、また成長した姿を見せてくれたらいいと思っています」(日下厩舎長)
重馬場であれだけ切れた末脚が、良馬場でどれほど発揮されるのか。秋華賞(G1)は再びデニムアンドルビーの走りに驚かされるような結果となりそうだ。