2013年04月21日 フローラS G2
優勝馬:デニムアンドルビー
プロフィール
- 生年月日
- 2010年01月31日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:4戦2勝
- 総収得賞金
- 383,688,000円
- 馬主
- 金子真人ホールディングス (株)
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 角居 勝彦
- 騎手
- 内田 博幸
未勝利を勝ち上がったばかりにも関わらず、重賞入着馬といったオープン馬たちを差し置いて、このフローラS(G2)で一番人気の支持を集めたデニムアンドルビー。その未勝利戦で見せた驚異の瞬発力、そして近親にトゥザヴィクトリーやサイレントディールの名前もあるという魅力的な血統背景も、ファンの心理を高ぶらせたのだろう。
その支持に結果で応えて見せたのはお見事というしかないが、陣営も話していたように体質が弱く、しかも飼い葉食いも良くなかったことでデビューが3歳の2月まで遅くなっていた。
「牧場にいた頃は小柄で華奢な印象がありました。馬体の成長を重視しながら馬に併せた調教を行い、9月中には栗東へと送り出しています」と話してくれたのはノーザンファーム早来牧場の日下和博厩舎長。実は日下厩舎ではデニムアンドルビーの母であるベネンシアドールの育成調教も手がけており、思い出深い血統での重賞制覇となった。
「デニムアンドルビーはその馬体の通りに素軽い印象があり、調教の動きも素晴らしかったです。デビューこそ遅くなりましたが、厩舎関係者の方たちがいい状態まで待ってくれたからこそ、デビューしてからは順調にレースを使えていると思います」(日下厩舎長)
デビュー戦、2戦目共に2着に敗れるも、デビューから3戦目の未勝利戦では最後方から15頭をごぼう抜きでし、2着に2馬身差を付ける圧勝。そのレース内容に、初めての重賞挑戦となるフローラS(G2)でも、日下厩舎長は好走を期待できるようになっていた。
「自分のレースができれば、いい結果を出せるのではないかと思っていました。それでも期待通りの結果を残してくれたわけですから、改めて凄い馬だと思います」(日下厩舎長)
このレースでもデニムアンドルビーは、18頭立ての18番手からぐんぐん順位を上げ、稍重の馬場もなんのその、あっという間に先頭へと踊り出た。オークス(G1)と同じ舞台である東京競馬場の長い直線を味方にできる脚質を持っているだけに、本番では惑星馬どころかこの勢いを買って高い人気に支持されることも考えられる。
「オークス(G1)は今回以上に相手も強くなるので、まずはこの馬らしいレースを見せてくれればと思います。それでも距離は融通が利きそうなだけに、いい状態で望めるのならという気持ちもあります」と日下厩舎長。良血馬の凄さはクラシックシーズンにグンと能力を高めること。オークスまで約一ヶ月、デニムアンドルビーがどれだけ成長したかは、その末脚が証明してくれることとなりそうだ。