重賞ウィナーレポート

2013年04月14日 皐月賞 G1

2013年04月14日 中山競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ロゴタイプ

プロフィール

生年月日
2010年03月10日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:8戦5勝
総収得賞金
583,011,000円
ローエングリン
母 (母父)
ステレオタイプ  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
吉田 照哉
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
田中 剛
騎手
M.デムーロ

 G1まで上り詰めるような競走馬は、能力だけではなく、そこまでの人の管理や、そして運までも必要となってくる。

 ロゴタイプはまさに社台ファームスタッフの調教や、山元トレーニングセンタースタッフの調整と、田中剛厩舎の管理、そして朝日杯FS(G1)でも社台ファームの吉田哲哉氏が話していたように、「小さなラック」が重なってのG1制覇、そしてクラシック制覇に辿り着いた競走馬でもあった。

 「初期馴致を終えた1歳の10月から、直線の走路でキャンターでの調教を開始しました。乗り始めた当初から前進気勢が強く、操作性にも優れていて、出世しそうな手ごたえはありましたが、G1、しかもクラシックを勝てるとまでは想像できなかったですね」と社台ファームの山本哲也厩舎長。そんなロゴタイプの姿を確かめに、つぶさに足を運んでいたのが田中剛調教師や厩舎スタッフだった。

 「田中先生はロゴタイプの状態を見て、夏開催からデビューさせることを目標としてくださるなど、コミュニケーションを図りながら調整を行っていくことができました。デビューから順調にレース経験を重ねることができたからこそ、クラシックという舞台に辿り着くことができたのだと思います」(山本厩舎長)

 そして山本厩舎長は感謝すべきホースマンとしてもう1人、村田一誠騎手の名前を口にする。「ロゴタイプのデビューから4戦に渡って鞍上を務めてくれただけでなく、皐月賞(G1)の前には担当する助手さんと共に背中に跨ってもらっていました。ロゴタイプの特性や成長を分かっている村田騎手だからこそ、最高のパフォーマンスを発揮させる仕上がりでレースに臨むことができたのでしょう。鞍上を務めてくれたM.デムーロ騎手だけでなく、スプリングS(G2)で勝利に導いてくれたC.デムーロ騎手、そして村田騎手と、感謝しきれないほど、感謝すべき人がロゴタイプには関わっていてくれています」(山本厩舎長)

 社台ファームにとっても、ロゴタイプの皐月賞(G1)勝利は父ローエングリン、そして導入してきたベリアーニから続く牝系にとっても、悲願のクラシック制覇となった。続くは日本ダービー(G1)だが、皐月賞(G1)での脚色を見る限り距離の不安もなさそうであり、しかも祖父シングスピールは日本ダービー(G1)と同じ東京競馬場芝2400mの勝ち馬。幸運に実力も兼ね備えたロゴタイプは、次はファンからの圧倒的な支持を受けて、第80代の日本ダービー馬としてその名を轟かせる可能性は高そうだ。