重賞ウィナーレポート

2013年03月16日 ファルコンS G3

2013年03月16日 中京競馬場 晴 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:インパルスヒーロー

プロフィール

生年月日
2010年02月27日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:4戦3勝
総収得賞金
140,203,000円
クロフネ(USA)
母 (母父)
クラシカルテースト  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
佐々木 完二
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
国枝 栄
騎手
田中 勝春

 3月16日(土)~17日(日)の週末はこのファルコンS(G3)とスプリングS(G2)ロゴタイプと3歳重賞を2つ制した社台ファーム。フラワーC(G3)でもエバーブロッサムがハナ差の2着となっているように、今年の3歳戦線を牡馬、牝馬問わずに沸かし続けている。

 そして3歳短距離戦線においても、注目の1頭が誕生した。連勝でこのファルコンS(G3)に望んだインパルスヒーローは道中を中団で進むと、最後の直線ではため込んだ末脚を一気に爆発させる。長い中京競馬場の直線を生かして追い込んでくる他馬の追撃も退け、見事に初重賞制覇を飾った。

 「育成を行っていた頃は、体格の割りに内面の細さが見られていたので、焦らずに段階を踏んで負荷を強めるメニューを組み立てました」とは社台ファームの東礼治郎調教主任。

 デビュー戦となった2歳7月に新潟で行われたメイクデビューが示すとおり、入厩時期も早くなったインパルスヒーローではあるが、そこから2戦目となる11月に東京で行われた2歳未勝利戦までは、約4か月のブランクを挟むこととなる。

 「向こうが暑くなる前に入厩させたのも国枝先生との打ち合わせ通りです。国枝先生も根を詰めて使うようなことをせずに、山元トレーニングセンターとの放牧を挟みながら、良い状態となった時にすぐに厩舎に戻してレースに出走させてくれました」(東礼治郎調教主任)

 社台ファーム、山元トレーニングセンター、そして国枝厩舎と連絡が密に取れているからこその馬にあったローテーション。当たり前のようにも思えるが、人間の決めたレース時期に、身体的成長、体調など日々変わっていく競走馬を勝利という結果を残しながらレースを使っていくのは、そう簡単にできることではない。

 「この勝利は、国枝調教師の手腕と手際の良さによるところが大きいと思います。また佐々木オーナーにとって初めての重賞勝利に携われたことを嬉しく思います」(東礼治郎調教主任)

 その国枝調教師はレース後にNHKマイルC(G1)へ向かうことを表明。東調教主任からも「NHKマイルC(G1)も楽しみです」との言葉が聞かれていたように、距離は離れていようと「馬のためにベストな道を選んでいく」という共通の意志は、必ずや次走でもインパルスヒーローに最良の結果をもたらしてくれるはずだ。