2013年02月24日 中山記念 G2
優勝馬:ナカヤマナイト
プロフィール
- 生年月日
- 2008年03月24日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:18戦6勝
- 総収得賞金
- 307,848,000円
- 父
- ステイゴールド
- 母 (母父)
- フィジーガール by カコイーシーズ(USA)
- 馬主
- 和泉 信一
- 生産者
- 沖田牧場 (門別)
- 調教師
- 二ノ宮 敬宇
- 騎手
- 柴田 善臣
AJCC(G2)出走を目の前にして、右前脚の球節にフレグモーネを発症。出走回避の知らせは生産者である沖田正憲さんの元にも入ってきた。
「二ノ宮先生からは球節の腫れや白血球の増加が見られるとの連絡がありました。でも、幸いなことにその腫れは球節より上に上がっていないようでしたし、競走能力を阻害したり、復帰まで時間を要する屈腱炎や繋靱帯炎では無かったことが幸いだとも思っていました」
沖田さんは生産者というだけでなく、日高町で競走馬の治療を行う、オキタ獣医科医院の院長という肩書きも持つ。近くの牧場にナカヤマナイトが休養に来ていた時には獣医という立場で接していたこともあり、距離こそ離れていたとはいえ、馬の状態を把握することができていたのだろう。
AJCC(G2)を回避したナカヤマナイトは当初、京都記念(G2)に向かうというプランもあったが、その後、中山記念(G2)への出走を表明。中山コースはこれまで6戦3勝2着2回という相性のいいコースであり、何よりもアクシデントから十分な時間を取ってレースに臨めることがプラスに出るはずと、沖田さんは思っていた。
「中山記念(G2)に出走するに当たってふと思ったことが、昨年、2着となったシルポートがどういったレースをするかでした。目立った先行馬もいなかったので、今年は逃げ切りもあり得るのでは?とも考えていました」
レースはそのシルポートが逃げる展開。シルポートは中団の位置でレースを進めるも、シルポートとの差は10馬身以上。しかもその差は詰まることなく、レースは最後の直線を迎えていく。
「レースは残り100mでは届かないのではと思い、祈るような気持ちで目をつぶっていました。その後、目を開けると、ナカヤマナイトがもの凄い追い込みを見せていて、後は『それ行け!』と叫ぶだけでした」
これで中山コースは7戦4勝と馬名の通り、まさに『中山巧者』たるレースを見せたナカヤマナイト。しかも「ナカヤマ」の冠名が付いた馬がこのレースを制したのは87回の歴史で初めてとなる。
この勝利で重賞を3勝目。ついに悲願のG1制覇も近づいてきた感もある。陣営からは今後の目標は宝塚記念(G1)との発表もされた。
「G1では今回以上にメンバーも揃うでしょうから、勝つことはなかなか難しいと思います。それでもナカヤマナイト自身も成長していることをこのレースで証明してくれましたし、無事でなおかつ元気でレースをしてくれたのなら、チャンスはあると思っています」
目標とする宝塚記念(G1)まではまだ3か月以上と、十分な調整期間が残されている。成長した「ナカヤマ」ナイトが「阪神」競馬場でその名を轟かす姿を見てみたい。