重賞ウィナーレポート

2012年12月29日 東京大賞典(中央交流) G1

2012年12月29日 大井競馬場 曇 重 ダ 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ローマンレジェンド

プロフィール

生年月日
2008年02月24日 04歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:13戦9勝
総収得賞金
361,194,000円
スペシャルウィーク
母 (母父)
パーソナルレジェンド(USA)  by  Awesome Again(CAN)
馬主
太田 美實
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
藤原 英昭
騎手
岩田 康誠

 暮れの大一番である東京大賞典(G1)を制し、初G1制覇と共にダート重賞戦線の頂点へとまた近づいた感のあるローマンレジェンド。その活躍の契機は、初めてのダート戦となった3歳時の未勝利戦だった。

 「勝ち方も素晴らしかったですが、管理をする藤原師から『JCダート(G1)を狙う』と聞かされた時には、正直驚きました。確かに期待馬でしたし、牧場でも上のクラスでやれる手ごたえを掴んでいましたが、その当時は、先生の言葉を聞いてもピンとこなかった、というのが正直なところです」とは社台ファームの東礼治郎調教主任。だが、阪神ダート1800mで行われる、JCダート(G1)を意識するかのように、同じような条件のレースを選択しながら勝ち鞍を重ねていくローマンレジェンドの姿を見るにつれ、その言葉が現実味を増してきました、と東調教主任は振り返る。

 「JCダート(G1)は結果(4着)こそ伴いませんでしたが、全く悲観することはない内容でしたしその翌週に栗東に行って馬を見た際にも、全くへばっているような様子もなかったので、このレースは充分な期待を持って見ていました」(東調教主任)

 初の地方競馬遠征となった東京大賞典(G1)。地方競馬場特有の小回りコースに戸惑うことなく、絶好のポジションでレースを進めたローマンレジェンドは、第4コーナー手前から進出を開始。先頭に立つと、JBCクラシック(Jpn1)の勝ち馬であるワンダーアキュートが並びかけてくるが、ゴール手前で追走を振り切ってみせた。

 「上手く行かないことが多い競馬の世界で、有言実行の成績を残してみせる陣営の手腕の高さには驚かされるばかりです。改めてご声援いただいた皆様には、この場を借りて御礼申し上げます」(東調教主任)

 現在、ローマンレジェンドは山元トレーニングセンターで調整されている。まだ5歳であり、JCダート(G1)の敗戦を糧にするかのように、更に強いレースをこの東京大賞典(G1)で見せたことや、何より半姉のミラクルレジェンドが5歳時に重賞で3勝をあげていることからも、今後の成長が楽しみでならない。

 「まだ、強くなる余地がある馬ですし、休養を挟んでさらなる進化した姿を見れることを皆さんと同じように、私自身も願っています」(東調教主任)

 今年、真のダート重賞戦線の頂点へと上り詰めた、ローマンレジェンドの姿を見ることができるのかもしれない。