重賞ウィナーレポート

2012年11月25日 ジャパンC G1

2012年11月25日 東京競馬場 晴 良 芝 2400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ジェンティルドンナ

プロフィール

生年月日
2009年02月20日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:9戦7勝
総収得賞金
1,326,210,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ドナブリーニ(GB)  by  Bertolini(USA)
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
石坂 正
騎手
岩田 康誠

 日本競馬史上初の快挙に、この日、東京競馬場に詰めかけた11万人を超えるファンから大歓声が起こった。

 昨年の牡馬三冠馬オルフェーヴルと、今年の牝馬三冠馬ジェンティルドンナが一騎打ちとなった今年のジャパンカップ(G1)。ゴール前での激しい叩き合いは審議ともなったが、着順通りに勝利をおさめたのは、今年の牝馬三冠のジェンティルドンナ。凱旋門賞馬も出走するなど、世界のホースマンが注目するレースで、頂点に立ったのは日本で生まれた3歳の牝馬だった。

 「レース前は勝つイメージしか持っていませんでした。オークス(G1)で勝利した舞台でしたし、強豪馬が揃っているとはいえ、53㎏で出走できることはかなりのアドバンテージになるのではと思っていました」とは、日本競馬史にその名を残す名牝の育成に携わってきた、ノーザンファーム空港牧場の伊藤賢厩舎長。ちなみに怖い相手だと思っていたというのは、やはり三冠牡馬で、今年の凱旋門賞(G1)でも2着となったオルフェーヴル。伊藤厩舎長にとってオルフェーヴルは、道路を挟んで隣の育成厩舎で鍛えられたという、言わば僚友のような存在でもあった。

 「マイナス14キロという馬体重は、決してプラス材料ではありませんでしたが、パドックを見ていたら印象ほど細くも映りませんでしたし、好勝負を期待させる状態でした」(伊藤厩舎長)

 同じ場所で育成されながらも、年齢や性別の違い、何よりも戦ってきた舞台の違いもあって、一度も一緒に走ったことの無いジェンティルドンナとオルフェーヴル。それだけにジャパンカップ(G1)という最高のレースで2頭のマッチレースが見られることを、伊藤厩舎長は待ち望んでいた。

 「最後の直線で、2頭が叩き合いをしている姿を見たときには、とても興奮しましたし、感動も覚えました。その姿にジェンティルドンナがまだ3歳の牝馬であるということを忘れてしまったほどです」(伊藤厩舎長)

 闘争心も露わに、果敢にオルフェーヴルに挑んでいったジェンティルドンナ。その姿に伊藤厩舎長は、これまでのレースでジェンティルドンナが見せることが無かった「闘争心」を持っていたことに、驚かされたという。

 「牧場にいた頃は、そこまでの調教をやらないこともありますが、どちらかというとマイペースで、乗っていても折り合いが付く馬ですし、まさかという思いがしました。でも、ここまでの成長力に加え、これまでのレースで見せてくれた強さや速さ、そしてこの闘争心が揃っていたからこそ、ジャパンカップ(G1)という大舞台で最高のパフォーマンスができたのかもしれません」

 重ね重ね記すが、この大偉業を果たしたのは、まだ3歳の牝馬。しかもデビューから約一年しか経っていないサラブレッドでもある。

 「競走馬としての完成像は、まだまだ先だと思います。それだけに今後、どのような馬になってくれるのか、全く想像が付きません。ただ、どんな期待をかけても、それ以上のことをやってくれるのでは、との想像は膨らむばかりです」(伊藤厩舎長)