2012年10月06日 デイリー杯2歳S G2
優勝馬:テイエムイナズマ
プロフィール
- 生年月日
- 2010年03月31日 02歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦2勝
- 総収得賞金
- 167,148,000円
- 父
- ブラックタイド
- 母 (母父)
- クラスター(USA) by Danzig(USA)
- 馬主
- 竹園 正繼
- 生産者
- 有限会社グッドラック・ファーム (門別)
- 調教師
- 福島 信晴
- 騎手
- 池添 謙一
来春のクラシックを目指す馬たちが集う第47回デイリー杯2歳ステークス(G2)は6番人気のテイエムイナズマが3コーナー先頭から直線も後続の追撃を抑えて優勝。生産者のグッドラック・ファームと父親であるブラックタイドに初のJRA重賞タイトルを贈った。
同馬を生産した羽田和男場長によると、テイエムイナズマの激走を予兆させるものはあったという。「今だから言える話なのかもしれませんが、レース前日の夕方、牧場付近に雷が落ちたんです。おかげでボイラーはダメになるし、従業員のパソコンも壊れてしまったそうなのですが、なんだか“イナズマ”つながりで悪い気はしませんでした」と、不思議な体験を交えて喜びを語った。
グッドラック・ファームは、日高町門別地区のブリーダーズスタリオンステーションに隣接する牧場だ。繁殖牝馬は10頭。それを場長以下、2人のスタッフで世話をしている。まだ歴史の浅い牧場だが、今年のジャパンダートダービー(Jpn1)を勝ったハタノヴァンクールを生産したことでも知られている。
「今回は、未勝利戦を勝ったばっかりであまり人気もなかったですし、レースは気楽にテレビ観戦でした。結果的にはジョッキーの好判断だったと思いますが、ほかにも強い馬、キャリアを積んでいる馬がいましたし、ゴールするまで勝てるとは思っていなかったです。本当に感謝したいです」と話してくれた。
牧場時代のテイエムイナズマは「セレクションセールに合格するくらいの血統、馬格でしたから悪いところはなかったのですが、とにかく丈夫な馬という印象です。獣医師を呼ぶような怪我や病気は記憶にない」そうだ。「それに、お母さんのクラスターは、すこし神経質なところもある馬なのですが、仔出しがとても良いんです。現1歳のタイキシャトルの牡馬は、同じ竹園オーナーに市場で買っていただきました。タイキシャトルの産駒らしい気の強い馬でした。活躍を期待しています」といい「当歳はサクラバクシンオーの牡馬です。こちらも、やはり性格は父親似。サクラバクシンオーの仔らしくおっとりしていますが、放牧地ではスピード感ある動きを見せています」と期待している。そして現在はフレンチデピュティの仔を受胎している。
そんな牧場にとって、今回の勝利以上に楽しみなのは、今回の勝利で来春のクラシックをぐっと引き寄せたことだ。羽田さんは「まだ競馬を覚えなければならない段階で、距離の適性も、脚質も未知の部分が多い馬ですが、可能性はあると期待しています。このまま無事に春を迎えて欲しい」と願っている。