重賞ウィナーレポート

2012年06月03日 安田記念 G1

2012年06月03日 東京競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ストロングリターン

プロフィール

生年月日
2006年05月26日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:19戦7勝
総収得賞金
310,995,000円
シンボリクリスエス(USA)
母 (母父)
コートアウト(USA)  by  Smart Strike(CAN)
馬主
吉田 照哉
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
堀 宣行
騎手
福永 祐一

 ストロングリターンの馬名の由来とは、テニス用語における「強い返球」のこと。その名の通り、昨年は2着に敗れたこの安田記念(G1)において、レコード樹立という強いレースぶりで、見事にリベンジを果たした。

 「昨年秋の富士S(G3)で骨折が判明してからは、牧場で休養させていました。軽度だったこともありますが、当初、予定していたよりも回復が早く、騎乗調教を再開する時間も早く設定することができ、術後から僅か4か月で山元トレセンに移動させることができました」とは社台ファームの吉田哲哉氏。術後、復帰戦となった京王杯SC(G2)で4着と回復ぶりをアピールし、復帰後2戦目にも関わらず、安田記念(G1)では2番人気の支持を集めるに至った。

 「獣医師をはじめ、牧場スタッフのケアが万全だったことは勿論ですが、馬自身も本当に良く耐えてくれました。改めてこの勝利を振り返ると、京王杯SC(G2)を使えたことが大きかったと思います」(吉田氏)

 2歳時、3歳時に1勝だった馬が、骨折による休養を挟みながらのG1制覇。社台ファームの生産馬には回り道をしながらでも、その後、頂点に上り詰める馬が多く見られるが、それは馬の成長にあった育成調教と使い出しの時期、そして能力が開花するまで大事に管理していることがあげられる。それを地でいく活躍を見せたのが、ストロングリターンではないだろうか。

 「馬が完成するまでの間、慎重にローテションを組んでいただいた堀調教師の采配のおかげで、G1ホースにしていただけたと思います。レース後は山元トレーニングセンターでリフレッシュに入っていますが、さらなる進化を期待しています」(吉田氏)

 6歳とはいえども、レースレコードを樹立したように、まだまだ完成途上にあるのは明らか。今後、ストロングリターンは芝短距離界において、絶対的な強さを持った馬として君臨していきそうだ。