重賞ウィナーレポート

2012年02月05日 きさらぎ賞 G3

2012年02月05日 京都競馬場 曇 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ワールドエース

プロフィール

生年月日
2009年02月22日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:3戦2勝
総収得賞金
228,423,000円
ディープインパクト
母 (母父)
マンデラ(GER)  by  Acatenango(GER)
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
池江 泰寿
騎手
小牧 太

 ワールドエースというその名にふさわしい、圧巻のレースぶりだった。きさらぎ賞(G3)に出走したワールドエースは、最後の直線で大外に進路を取ると、そこから上がり3ハロン33秒フラットの末脚を披露。前走の若駒Sの鬱憤を晴らすかのような快勝は、レースレコードという時計面でも、その強さを証明する形となった。

 「血統面だけでなく、幼少時から外見的評価も高く、この年のサンデーレーシングの募集馬でも最高の評価を受けた馬です。調教でも誰もが認める動きを見せていただけに、こうして期待に応える結果を残してくれたことを、大変嬉しく思っています」

 とはノーザンファームの中尾義信さん。毎週のように喜びの声を聞かせていただいている中尾さんだが、それもそのはず、ノーザンファーム生産馬の重賞制覇はこれで5週連続となった。

 「鞍上を務めていた小牧騎手もレース後に話していられましたが、デビュー戦、そして若駒Sとそれまで鞍上を務めていた福永騎手が折り合いを教えてくれていたことが、最後の末脚に繋がった印象を受けます。また、2着には生産馬のヒストリカルが入着しているのですが、そのヒストリカルが後方から追い込んでくると、また違った手応えを見せたように、まだ秘めた能力があるのかもしれません」(中尾さん)

 それにしても今年のクラシック戦線におけるノーザンファーム生産馬の活躍は目を見張るものがある。牡馬ではワールドエースだけでなく、昨年の朝日杯FS(G1)の優勝馬アルフレード、そしてラジオNIKKEI杯2歳S(G3)の優勝馬アダムスピークが賞金面でのクラシック出走を確定。牝馬では昨年の阪神JF(G1)の優勝馬ジョワドヴィーヴルだけでなく、シンザン記念(G3)の優勝馬ジェンティルドンナ、ファンタジーS(G3)の優勝馬アイムユアーズ、そして小倉2歳S(G3)の優勝馬エピセアロームと、4頭の重賞勝ち馬が牝馬クラシック戦線を賑わそうとしている。

 「今後はこうした重賞勝ち馬たちがクラシックで激突していくこととなるのでしょうが、どの馬も優れた能力を持ち合わせているだけに、本番ではレベルの高い争いを繰り広げてくれそうです。またワールドエースもそうですが、今後の成長力が見込める馬ばかりなので、次走でどれほど強くなった姿を見せてくれるかも楽しみです」

 今週の重賞競走にも有力馬を数多く送り出しているノーザンファーム。この勢いなら6週連続重賞制覇もあながち不可能ではないような気もしてくる。