2011年12月25日 有馬記念 G1
優勝馬:オルフェーヴル
プロフィール
- 生年月日
- 2008年05月14日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:11戦7勝
- 総収得賞金
- 1,344,084,000円
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- (有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
- 調教師
- 池江 泰寿
- 騎手
- 池添 謙一
13頭の出走メンバー中、9頭がG1勝ち馬というドリームレースとなった今年の有馬記念(G1)。その上、天皇賞(春)(G1)の勝ち馬ヒルノダムール、宝塚記念(G1)の勝ち馬アーネストリー、天皇賞(秋)(G1)の勝ち馬トーセンジョーダン、ジャパンカップ(G1)の勝ち馬ブエナビスタと、今年の古馬G1の勝ち馬がずらりと顔を並べた。
しかし、歴戦の古馬を差し置いてファンが1番人気に支持したのは、今年、史上7頭目の三冠馬に輝いたオルフェーヴルだった。
「強いメンバーが揃っていましたし、しかも初めての古馬との戦いとなりましたが、ファンの方から1番人気という形で実力を評価していただけたことはやはり嬉しかったですね」と白老ファームの石垣節雄繁殖主任。戦前から逃げ馬不在とも言われていたレースは、お互いがお互いを牽制するような流れとなり、1000M通過が1分3秒4という超スローな流れとなる。
「レース前は全くと言っていいほど不安もなく、力を出し切れれば結果も付いてくるはずとは思いましたが、でも、今回のようなスローペースが合っているとは思いませんでした。正直、後方のままではどうかなと思いましたが、池添騎手が我慢すべき所では我慢をさせてくれて、動くべきどころで動いてくれたことが、ゴール前の一伸びに繋がったと思います」(石垣さん)
4コーナー過ぎに中段までポジションを上げていたオルフェーヴルの位置取りを見たとき、石垣さんの頭の中から不安の二文字は消え失せていた。中山のゴール前に待ち受ける急坂も苦にすることなく、上がり3ハロンで33秒3の末脚を使うと、目の前には自分より年上の馬たちはいなかった。
「勝った瞬間は、改めてとんでもない馬だなと思いました。ただ、強いとしか言いようのない馬になったんだなという気持ちがしています」(石垣さん)
三冠馬が同じ年の有馬記念(G1)を制するのは、シンボリルドルフ、そしてナリタブライアン以来3頭目。この2頭は後に日本競馬史にその名を残す名馬となっているが、オルフェーヴルもまた、これらの名馬と並び立つ存在となるのは間違い無い。
しかも、今回のレースでも折り合いを欠くような面を見せていたように、まだ、心身共に成熟しきってない一面も覗かせながらも、レース経験を積み重ねていく中で、勝利という結果を残してきたオルフェーヴルは、様々な名馬たちと比べても、この後の伸びしろという面では1番ではないかという気もしてくる。
「これだけの馬に接することが出来た人間としても、果たしてオルフェーヴルがどこまで強くなるのかを追い続けていきたいという気がしています」と石垣さん。今年、真のドリームレースとなった有馬記念(G1)を制したオルフェーヴルだけに、来年は我々ファンが願う、より大きな夢を叶えてくれることを期待しよう。