重賞ウィナーレポート

2011年12月18日 朝日杯フューチュリティS G1

2011年12月18日 中山競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アルフレード

プロフィール

生年月日
2009年04月11日 02歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:3戦3勝
総収得賞金
158,980,000円
シンボリクリスエス(USA)
母 (母父)
プリンセスカメリア  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
手塚 貴久
騎手
C.ウィリアムズ

 今年の朝日杯FS(G1)は、1番人気に支持されたアルフレードがその支持に答えて優勝。先週の阪神JF(G1)に続き、ノーザンファームは牡馬と牝馬の双方で2歳G1を制したこととなる。

 アルフレードを育成していたのはノーザンファーム空港牧場のS厩舎。実は昨年の優勝馬であるグランプリボスも同じ厩舎で育成されていた。「G1の舞台で1番人気は光栄なことでしたし、その人気に答えられたのは、アルフレードに接してきた人間として嬉しく思っています」とはアルフレードだけでなく、グランプリボスの背にも跨った育成スタッフの今井翔一さん。

 「枠もいい場所に入ったと思いましたし、インコースを突いて抜け出してくるという、理想的なレースを見せてくれました。抜け出してからの脚も違っていましたし、着差以上の圧勝でしたね」との会話の中にも笑みがこぼれ出す。

 シンボリクリスエス産駒としては初めての芝のG1ウイナーとなったアルフレードではあるが、育成時は芝のマイラーといった印象は持ち合わせていなかったという。

 「それまで接してきたシンボリクリスエス産駒のイメージもありましたし、今でも500㎏を優に超えるような馬体のサイズ通りに、ダートをパワーで押し切る馬になるのではとも思っていました。ただ、5月末ぐらいから動きが柔らかくなって、それに連れて走るフォームも良くなった時には、上のクラスでも充分に戦える馬になると思いました」(今井さん)

 それでも、朝日杯FS(G1)をコースレコードタイで走れるなんて全く思っていませんでしたよ、と今井さんは苦笑いを浮かべながら付け加える。

 この勝利で来年のクラシック候補に躍り出たことは間違い無いが、今井さんは距離の不安は無いと断言する。「乗っていても折り合いが付く馬でしたし、元々マイルよりも長いところが合っているなとも思っていました。来年はより成長した姿をレースで見せて欲しいです」(今井さん)

 来年のことを話すと鬼が笑うというが、アルフレードの活躍だけでなく、ノーザンファームとしては4連覇、そして今井さんが所属するS厩舎としても、朝日杯FS(G1)を3連覇できるかに注目が集まる。

 「どうしてこれだけ朝日杯FS(G1)との相性がいいのか自分でも不思議ですが、育成スタッフの仲間も結果が出続けていることで仕事に対する意気込みも違っていることが、相乗効果となっているのかもしれません」(今井さん)

 現在、S厩舎で育成されている1歳馬の中にも、ひょっとしたら来年の朝日杯FS(G1)馬がいるのかもしれない。