重賞ウィナーレポート

2011年10月16日 府中牝馬S G2

2011年10月16日 東京競馬場 晴 稍重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:イタリアンレッド

プロフィール

生年月日
2006年02月24日 05歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:18戦8勝
総収得賞金
226,189,000円
ネオユニヴァース
母 (母父)
バルドネキア(IRE)  by  Indian Ridge(IRE)
馬主
(株) 東京ホースレーシング
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
石坂 正
騎手
中舘 英二

 サマー2000チャンピオンのタイトルは伊達ではない。今年からG2となり、G1ホースをはじめとして出走メンバーも例年以上に揃った今年の府中牝馬S(G2)を勝利したのは、牡馬相手の重賞で連勝を重ねてきたイタリアンレッドだった。

 「小倉記念(G3)に出走した後はこちらで調整していました。並の馬なら休養させるところなのでしょうが、乗りながら調整を進めた方が精神面でもガス抜きとなりますので、石坂調教師と相談して、すぐに騎乗調教のメニューを組みました」と話してくれたのは、グリーンウッド社台ファームで調教主任を務める伊勢哲男さん。社台ファームの出身馬は、山元トレーニングセンターと、グリーンウッドトレーニングで調整されることが多く見られる。小倉記念(G3)の後、秋競馬での活躍も期待されるイタリアンレッドの管理をグリーンウッドトレーニングに任せたのも、石坂調教師がスタッフの仕事を信頼しているからだろう。

 「重賞での活躍にも証明されたように、今年の夏は背中や腰の具合も良く、体の厚みも出て目に見えて成長が感じられました。いい状態で送り出すことができたのなら、秋競馬でもいい結果を出してくれるのではという期待もありました」(伊勢さん)

 また、伊勢さんはイタリアンレッドの長所を「体だけではなくて、心も健康な馬」と語っている。夏に強いとされている牝馬だが、それでも一流の牡馬たちを相手に互角以上の競馬をして見せたのは、イタリアンレッドが心身共に高い資質を持ち合わせているからだと言える。

 休養明けとは言え、サマー2000チャンピオンに5番人気の評価は失礼だったのかもしれない。最後の直線ではいち早く抜け出すと、後方からの追い込みも退けて勝利。まさに牡馬勝りのレースでもあった。