2011年09月19日 エルムS G3
優勝馬:ランフォルセ
プロフィール
- 生年月日
- 2006年03月28日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/青鹿毛
- 戦績
- 国内:18戦8勝
- 総収得賞金
- 355,634,000円
- 母 (母父)
- ソニンク(GB) by Machiavellian(USA)
- 馬主
- (有) キャロットファーム
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 萩原 清
- 騎手
- 横山 典弘
豪快なレース。その一言だろう。スタート直後、スタート後、最後方に位置していたランフォルセは、そこから距離ロスを承知でまくり気味に上がっていき、決して長くない札幌競馬場の直線で、上位に入着していた先行勢を全て交わしきった。
「前走のマリーンCと同じような競馬を見せてくれました。それでも今回は重賞ということでメンバーも揃っていましたし、ゴール前では差しきれるかとひやひやしながらレースを見ていました」とはノーザンファーム空港牧場で調教主任を務める藤田洋一調教主任。
18戦目でついに重賞ウイナーとなったわけだが、藤田さんは育成当時のランフォルセの印象を「やんちゃという枠を飛び越えてうるさった馬」と振り返る。
「能力云々よりも、うるさかったなあということしか覚えてないですね(笑)。トレセンに入ってからも、スタッフの方に迷惑をかけたみたいですし、その頃はとても重賞を勝てる馬となれるとは思わなかったです」(藤田さん)
東海S(G2)で2着となった後、北海道シリーズに戦いの場を移すこととなったランフォルセは、空港牧場で夏を過ごすこととなる。実は昨年の夏にもランフォルセは空港牧場で管理されていたのだが、今回の調整で藤田さんが感じ取ったのは、「見た目には現れない成長」だった。
「特に精神面で大人になったと思います。馬体の変化はそれほどで無かったのですが、動かしてみると、よりしっかりしてきたような印象も受けました」(藤田さん)
心身共に充実した結果は、マリーンCのレースにも現れた。後方からまくり上げていくレースで、計時したタイムは函館1700mのコースレコード。エルムS(G3)への出走も決まったランフォルセは、再び空港牧場へと戻ってくる。
「エルムSでも能力的には充分勝ち負けになると見込んでいましたし、それだけにいい状態で送り出さなくてはという思いも強くなりました」(藤田さん)
結果として、藤田さんを初めとするノーザンファーム空港牧場のスタッフの行き届いた管理が、北海道シリーズにおける好成績に繋がったことは間違い無い。今後は重賞ウイナーとして秋のダートG1戦線に挑んでいくこととなるフェイトフルウォーだが、藤田さんはレースの格が上がろうと、大きな仕事をしてくれることを信じている。
「時計の裏付けのある走りを見せてくれましたし、何よりも馬自身が成長してくれているのが心強いです。G1でもいいレースを見せてくれると信じています」(藤田さん)