重賞ウィナーレポート

2011年08月28日 新潟記念 G3

2011年08月28日 新潟競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ナリタクリスタル

プロフィール

生年月日
2006年01月16日 05歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:25戦8勝
総収得賞金
261,043,000円
スペシャルウィーク
母 (母父)
プレシャスラバー  by  ペンタイア(GB)
馬主
(株) オースミ
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
木原 一良
騎手
武 豊

 今年で47回を数える新潟記念(G3)だが、実は連覇を果たした馬はいなかった。

 今年、その歴史の壁を打ち破ったのがナリタクリスタル。前走の小倉記念(G3)からの参戦、そして5番人気での出走という共通項こそあれど、昨年の差し切りとは違って、今回は先行押し切りという全く違うレースを見せた。

 「昨年、勝利しているということもあったのでしょうが、新潟記念は1番人気やトップハンデの馬が苦戦しているレースなので、戦前は期待と言うよりも、なんとかしてくれれば…と思っていました」とは白老ファームの石垣節雄繁殖主任。その上、連覇を果たした馬もいないと、データ的には逆境に立たされたナリタクリスタルではあったが、蓋を開けてみれば完勝と呼びたくなるようなレースを見せた。

 「武豊騎手が上手く乗ってくれました。最後の直線では反応が悪いのかな?とも思いましたが、抜け出すとソラを使う馬ということを分かっていてくれたので、追い出しを我慢してくれていたのでしょう」(石垣主任)

 ナリタクリスタルはこれで重賞3勝目。2番人気となった中京記念(G3)を含め、一度も1番人気で重賞を勝利したことがなく、ダークホースとしての魅力はますます高まってくる。

 「調教でも決して目立った動きを見せないなど、評価の難しい馬かと思いますが、それでも自分のレースができれば、その評価以上の走りを見せてくれることもあります。とはいっても、これで重賞3勝目となりましたし、次は更にグレードの高いレースでも結果を残してもらいたいですね」(石垣さん)

 3連単は10万馬券となった今年の新潟記念(G3)であるが、上位入着馬は全て重賞馬であるように、ハンデというまやかしで人気こそ違ったが、実力馬が順当に上位を占めたレースとも言える。そこで勝利したナリタクリスタルの強さは改めて称えられるべきであるし、この秋もダークホースとして甘く見ていると、後悔するような結果を残す可能性は充分にある。