重賞ウィナーレポート

2011年07月03日 ラジオNIKKEI賞 G3

2011年07月03日 中山競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:フレールジャック

プロフィール

生年月日
2008年05月25日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:3戦3勝
総収得賞金
104,015,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ハルーワソング(USA)  by  Nureyev(USA)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
友道 康夫
騎手
福永 祐一

  2度あることは3度あるというのか、もしくは「2頭重賞馬が現れると、3頭重賞馬が誕生する」とすべきなのだろうか。今年、ノーザンファーム空港牧場で最も勢いのある育成厩舎であるC-1厩舎から、オルフェーヴル、リアルインパクトに続く重賞馬が現れた。 

  「重賞を勝ってくれた3頭共に素晴らしい素材だったことは間違いありません。むしろ育成時の動きだけなら、2頭よりも上なのではと思わされることもありました」とノーザンファーム空港牧場の藤田洋一調教主任は当時を振り返る。だが、オルフェーヴルとリアルインパクトがデビューを重ねていく一方で、フレールジャックのデビューは遅れていく。入厩してから間もなくして左の臀部に水がたまり、手術を余儀なくされると、その後はザ石でノーザンファームしがらきへ放牧。その間にオルフェーヴルは皐月賞馬となり、リアルインパクトは3歳マイル戦線を沸かす存在となっていた。

  「入厩してからデビューまで長くなりましたが、その間を管理していてくれていた山元トレセンやしがらきのスタッフ、そして友道厩舎のスタッフの皆さんのおかげでデビューできることができて、そして重賞勝利をあげることができたのだと思います。G1馬になった2頭とまではまだ及びませんが、重賞を勝ったことで2頭と戦えることもできるかと思いますし、改めて育成時から示していた能力を発揮してもらいたいですね」

  ちなみに牧場時代の3頭は同じ組で育成したこともあり、幾度となく併せ馬をしたこともあったという。その時の動きや手応えは「3頭共に甲乙付けがたかったですよ」と藤田さんは笑うが、この秋はどちらかが、もしくは3頭がゴール前で激しいたたき合いをする姿を見る機会も増えてきそうだ。

  「この秋のG1は応援しがいのあるレースとなりそうです。でも、それも素晴らしい素材の馬を任せてもらったからですし、この結果に喜びこそ感じながらも、3頭を初めとする育成馬たちに対して、まだ何か出来たのではという気持ちもあります。ただ、フレールジャックが回り道をしながらでも重賞を勝ってくれたことは嬉しかったですし、2頭とは違った意味で育成スタッフ冥利に尽きまますね」