重賞ウィナーレポート

2011年02月27日 阪急杯 G3

2011年02月27日 阪神競馬場 晴 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サンカルロ

プロフィール

生年月日
2006年02月05日 05歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:21戦4勝
総収得賞金
496,215,000円
シンボリクリスエス(USA)
母 (母父)
ディーバ  by  Crafty Prospector(USA)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
大久保 洋吉
騎手
吉田 豊

 2年間も勝利してないという事実が信じられないほどの完勝だった。今年の阪急杯(G3)を4番人気で出走したサンカルロは、折り合いも付いて、直線では外に持ち出すと、メンバー中上がり最速の脚を使って、ニュージーランドT(G2)以来となる重賞2勝目をあげた。

 「理想の競馬をしてくれました。これまでのレースは展開に左右されたり流れが向かなかったりと、力を出し切れずにいたのですが、この馬にとってベストと言える1400m、しかも得意としている阪神コース(09年阪神C(G2)2着、09年阪急杯(G3)3着)というのも良かったと思います」と白老ファームの石垣節雄繁殖主任も言葉が弾む。

 3歳時にニュージーランドT(G2)を制したときには、NHKマイルC(G1)でも3番人気の評価を集めた馬。だが、そのNHKマイルC(G1)を降着で18着となってからは、精彩を欠くレースが続いていく。

 二桁着順が続いていたと思えば、人気薄でも末脚がはまって万馬券の立役者となるなど、持っている実力と伴わない単勝の評価を、いい意味でも悪い意味でもサンカルロは繰り返した。でも、この条件ならという石垣さんの思いが届いたかのように、サンカルロは外枠から内にコースを切り替え、スムーズに競馬の流れに乗っていく。

 「中段に位置していたときには、久しぶりに安心してレースを見守ることができました。開幕週ですし、後ろから行く馬には向かないのかな、とも思いましたが、抜け出してからの脚は素晴らしかったですし、改めて高い能力を持った馬だと確認できました」(石垣さん)

 兄の勝利を更に祝うかのように、牧場では嬉しい知らせがあった。先日、母のディーバがサンカルロと全兄弟になるディーバの11(牡、父シンボリクリスエス)を出産。産まれた頃のサンカルロと負けず劣らずの好馬体の持ち主だという。

 「サンカルロだけでなく、産駒はコンスタントに活躍してくれています。母のスピード能力を良く受け継いでいてくれるのですが、産駒やサンカルロの成績を見る限り、丈夫で仔出しのいいシンボリクリスエスとの配合があっているように思えますね」(石垣さん)

 この阪急杯(G3)でも4番人気と実績の割に単勝の評価がそれほど高くならないサンカルロであるが、次走に予定されている高松宮記念(G1)では上位人気に支持されることは間違いない。

 「今年の高松宮記念(G1)は阪神競馬場で行われることもありますし、チャンスはあると思います。人気もそうですが、ぜひとも連勝でG1馬となって欲しいですね」(石垣さん)