2011年01月16日 日経新春杯 G2
優勝馬:ルーラーシップ
プロフィール
- 生年月日
- 2007年05月15日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:9戦5勝
- 総収得賞金
- 549,764,000円
- 父
- キングカメハメハ
- 母 (母父)
- エアグルーヴ by トニービン(IRE)
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 角居 勝彦
- 騎手
- U.リスポリ
ジャパンカップ(G1)と、朝日杯FS(Jpn1)の優勝馬ローズキングダムが出走。また、勢いに乗る4歳世代がゲートの約半数を占めた、今年の日経新春杯(G2)。近年のハンデ戦は重いハンデを嫌った実力馬が出走回避する方向にある中で、久しぶりに見応えのあるレースが行われた。
結果は1、2、3番人気が上位を占める中で、2番人気に支持されたルーラーシップが優勝。56.5㎏のハンデは、4歳馬の中では1番人気に支持されたローズキングダムの58㎏に続くもの。そのハンデキャッパーの評価に答えるかのように、2着馬に2馬身差を付けてゴール板に飛び込んだ。
「ハンデ戦というだけでなく、ローズキングダムを初めとして有力馬も多く出走していたので、流れ次第ではどんな結果になるか分からないと思ってみていました」とはノーザンファーム事務局の中尾義信さん。鳴尾記念(G3)で重賞初制覇をあげて臨んだ前走の有馬記念(G1)では6着と、G1の壁に勢いを阻まれたような印象もあったが、この勝利は今後の活躍を充分に想像させるだけの内容があった。
これも母エアグルーヴから受け継がれた成長力なのかもしれない。3歳時にオークス(G1)を勝ったエアグルーヴであるが、真価を発揮したのは古馬となってから。4歳時には天皇賞(秋)(G1)が芝の2000mで行われるようになってからは、初めてとなる牝馬の優勝馬となっただけでなく、その年のJRA賞年度代表馬にも選出されている。
繁殖牝馬としてもその特性は遺伝されており、3歳の暮れにエリザベス女王杯(G1)でG1初制覇をあげたアドマイヤグルーヴは、4歳時にもこのレースを勝利。また、菊花賞(Jpn1)で2着となったフォゲッタブルはその後、ステイヤーズS(G2)を勝利。4歳時にもダイヤモンドS(G3)を優勝している。
「4歳を迎えて更に成長した姿を見せてくれたような気がします。ルーラーシップ自身は骨格など母とは違って出ているのですが、成長力だけでなく前向きな性格など、母の良さが出ている印象を受けますね」(中尾さん)
そのエアグルーヴだが、9番仔となるクルヴェイグが、昨年末に行われたメイクデビューを勝利。父ディープインパクトいう血統背景からも、クラシックを含めた今後の活躍が期待できそうだが、その前に兄のルーラーシップがG1で大仕事をしてくれそうな気もしてくる。
「レースぶりからしても距離の融通も利くと思いますので、G1での好走を期待したくなるところです。次走でも今後がより楽しみになるような、内容のあるレースを見せてほしいですね」と中尾さん。母のファンならずとも、ルーラーシップへの期待は膨らむばかりである。